あらすじ

キイハンター 第117話 東京-ホノルル豚をかついで珍道中

キイハンター 117話

キイハンター 117話は、ちょこっとハワイロケ!国際的な大泥棒(ジェリー藤尾)がハワイで盗まれたモノは?国際テロ組織を追って黒木鉄也(丹波哲郎)と島竜彦(谷隼人)はホノルルへ飛ぶ!

第117話 東京-ホノルル豚をかついで珍道中
(共同調査:NWP夏目プロダクツ)
仮題 ホノルル-東京豚をかついで珍道中(番組表:本放送再放送)(※シナリオ#117)
放送 70.6.27
脚本 池田雄一
撮影 下村和夫(1975年度日本テレフィルム技術賞・受賞)
監督 瀬川昌治
役名(台本) アルセーヌ石川
アニタ
大森
多湖
メリー女王
テロ組織のボス
殺し屋
バスのホステス
侍従長
マナシス
支配人
ボーイ
外人交換手
出演 黒木 啓子 ユミ
主演 島竜彦、黒木鉄也
ゲスト ジェリー藤尾
野添ひとみ(キイハンター 元セミレギュラー/松原薫 26話沖縄シリーズ28話
世志凡太
海野かつを
久万里由香
片山滉
団巌
藤井まゆみ
岡野耕作
篠恵輔
木村修
佐川二郎
菅原壮男
マイク・ダニン(マイク・ダニヌ)
某国 カスパニア王国
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番組設定 キイハンターとは
備考 海外:ハワイ(オアフ島)
国内:山梨(富士山麓)
フランス語⇒字幕スーパー

キイハンター 第117話  東京-ホノルル豚をかついで珍道中 あらすじ(ストーリー)

フランスから腕利きの大泥棒・アルセーヌがホノルルへ向った。世界一周旅行中のヨーロッパ某国・カスパニア王国のメリー女王がホノルルに寄港する情報を得、財宝をくすねようとの魂胆だ。

財宝を狙っているのは、アルセーヌだけでなく3人組男女の日本人窃盗団もいた。女は本物のメリー女王になりすまし泥棒行脚を計画。その事実を知ったアルセーヌは彼らを利用しようと企む。

一方、黒木鉄也と島竜彦は、日本へも寄港予定のあるメリー女王の護衛を国際警察から依頼され、任務をFBI(アメリカ連邦捜査局)から引き継ぐ為ホノルルへ向った。黒木はニューヨークで、国際的なテロ組織<タイガーグローブ>の本拠を突き止め一網打尽にする任務も負っていた。

ホノルルでニューヨークへ向う黒木と別れた島に、殺し屋の弾丸が発射された!タイガーグローブの一味は既にハワイにもいた。

キイハンター 第117話  東京-ホノルル豚をかついで珍道中 解説・見どころ

キイハンター 第117話  東京-ホノルル豚をかついで珍道中
  • あっと驚くハワイロケ編(実際に行って撮影)
  • 観光バスを借り切った富士山麓追撃戦
  • ラストのオチ

カラー化により企画された海外ロケ編。(海外ロケは1968年のアメリカ占領下の沖縄編に次ぐ第二弾で、ハワイロケ企画は69年夏近代映画 千葉真一特集号69年10月臨時増刊号より-)国際的な大泥棒たちと島との死闘を軽妙なタッチで描く。ラストの一言が印象的な作品である。ハワイアン調のBGMも新たに作曲され、以後幾度となく使用される事となった。

エンディングは名場面からのカットを取り入れる通常のパターンとは異なり、ハワイ・オアフ島ワイキキビーチの風景やフラダンスのショーの映像から構成されている。主題歌「非情のライセンス」はなく、ハワイアン・アレンジされたテーマ曲が流された。協力の航空会社やホテルはクレジットされていない。しかし日本国内のロケ部分では「ホテルマウント富士」タイアップがまるわかりで楽しい。
 
通常、海外ロケとなるとエピソードの大半が現地撮影となるのだが、ハワイでのシーンは序章と終章、そしてFBIホノルル支局に見たてた建物が何度か登場するシーンのみという異色の海外ロケ。レギュラーで実際にロケに参加したのは、島竜彦役の谷隼人氏のみ。特にハワイのシーンを挿入する必然性は感じられない位である。

当時ならではの贅沢な制作方法とも言えるが、EXPO70 大阪万博開催年にもかかわらず、予算切り詰めと思われても仕方ないような国際的な盛り上がりに欠ける海外編であった。(仮題「ホノルル-東京 豚をかついで珍道中」の方が適したタイトルと思われる。)

前週の予告編も<特報>ではなく、通常の予告編であったが、本編には無いハワイでのカットがふんだんに使用されている。(ヌアヌパリ、ホノルル郊外の小道、ワイキキで戯れる島と米国人女性とのシーンなど)

また本編ではテロ組織名が<タイガーグローブ>となっているが、予告編では<赤い手袋>という組織名になっていた。

キイハンター 117話 ハワイ

キイハンター 第117話 放送当時の資料【週刊TVガイド】

キイハンター 117話
※仮題は「ホノルル-東京 豚をかついで珍道中」。舞台の大半が富士山麓なので仮題の方がしっくりくる。今回の作品のほかに前後編モノで村岡特別室長(仲谷昇)を含めた全員参加のハワイ編がほしかった。
キイハンター 117話

キイハンター 117話
※放送当時のテレビ人気投票ベストテン。1970年夏も「キイハンター」人気の高さがうかがえる。

出典:週刊TVガイド

キイハンター 第117話 放送週に掲載された視聴率【週刊TVガイド】

キイハンター 視聴率
※関東、関西、名古屋地区ともアクションドラマでは「キイハンター」と「ザ・ガードマン」の人気が髙い。ちなみにこの視聴率は、115話「乾杯!殺人スコッチ」のデータである。

出典:週刊TVガイド

キイハンター新聞 1970年初頭の雑誌記事|第117話 東京-ホノルル豚をかついで珍道中

キイハンター新聞 キイハンタータイムズ

1970年5月頃?掲載の「キイハンター新聞」より。取得した時点で雑誌名不明。集英社の広告が掲載されているので、集英社系のB5版雑誌と思われる。(セブンティーン?)

ハワイロケより帰国した撮影裏話や島ちゃん(谷隼人)啓子さん(野際陽子)の愛車、黒木ボス(丹波哲郎)のカラー放送での意気込み、風間くん(千葉真一)がファンにプレゼントされた犬紹介、夏休みプラン(野際陽子、谷隼人、千葉真一、宮内洋、中丸忠雄、大川栄子)やカラテ3段の壇くん(宮内洋)紹介、ユミちゃん(大川栄子)の大学卒業情報や日舞、吹雪さん(川口浩)のお休み予告(「ショック!(日本テレビ系)」司会者としてアフリカへ旅立つ)など知りたい聴きたい情報ギッシリといった見開き4ページ特集。

出典:不明(セブンティーン?) 1970年5月頃

キイハンター 谷隼人さんとの15分|TBSニュース 1970年7月特集

キイハンター 117話

TBS発行の番宣リーフレット「TBSニュース」でハワイから帰国した谷隼人氏の15分インタビュー記事が掲載されていた。以下、インタビュー内容を要約して記録しておきたい。(「キイハンター」の表記はTBSニュースのまま「キイ・ハンター」とする)

キイハンター 谷隼人さんとの15分(抜粋&要約)
TBSテレビの「キイ・ハンター」がはじまったのは昭和43年4月6日。いまでは「ザ・ガードマン」とならんで、アクションドラマの代表格です。この「キイ・ハンター」でさいしょから活躍している谷隼人さんを、富士山麓のロケ地にたずねたところ、千葉真一さんと富士の原野せましと動きまわっていました。(推測:116話?)
(中略)
谷さんはケジメ、区別、区切りということを大切にする人で、自分の生活にケジメをつけるために若くして自活していますし、43年に新人賞をもらったことは一つの区切りになったと考えています。生活や仕事にケジメをつけ、それを積み重ねていくことが、モットーの「一歩前進」になっているようです。
出典:TBSニュース 1970年7月1日発行

趣味

クルマですね。乗り物がとても好き。今はトヨタのGT(推測:2000GT?)にのって、7代目。はじめはオートバイにのっていた。犬(ペキニーズ)が一匹いる。

谷隼人氏のクルマ好き。この部分は、カーキチとしてのキイハンター・島竜彦のキャラクターに活かされているようだ。

コレクション

切手収集。小学6年の頃から集めている。

モットー

「一歩前進」

好きな服装

ラフな格好。Gパンとか綿パンが好き。運動靴なら10足くらいあり。パーティーや訪問時はちゃんとした格好。仕事の時でスーツにネクタイ姿になると気持ちがちがう。ケジメというか区別を大切にしたい。

休日はなにをしているか

「キイ・ハンター」は第一、第三日曜日が休み。映画やコマーシャルの仕事がはいっていてなかなか休めない。

キイ・ハンターの仕事について

あるときは川口浩さんが中心、あるときは千葉さん(千葉真一)が活躍したりというローテーション形式。
コミックものやアクション。いろんな役をやらされるので勉強になるし可能性をたしかめたいと思っている。

メンバーについて

キイハンターのメンバーは?
スチル写真の詳細(イメージ)

誕生日にはお互いプレゼントしたりして家族のようなもの。今はめてる時計もメンバーからの誕生祝い。
丹波哲郎:父のようで相談に乗ってもらったり叱られたり。
野際陽子:お姉さん
千葉真一:お兄さん
川口浩:もうひとつ上のお兄さん
大川栄子:妹だったりガールフレンドのようだったり

将来は

谷隼人という自分なりの役者になりたい。「汚れた英雄(大藪晴彦)」や五木寛之作品の主人公をやってみたい。

夏の予定

コマーシャルとテレビの仕事でハワイに10日間ほど行った。観光ルートでみるのとはちがうハワイを見ることができた。もう一度ハワイに行ってみたい。

キイハンター 117話

キイハンター 117話 東京-ホノルル豚をかついで珍道中 & 谷隼人CM同時撮影ロケ写真、シナリオ

キイハンター 117話 ハワイロケ 東京-ホノルル豚をかついで珍道中

キイハンタータイムズ(キイハンター新聞)によると、キイハンター117話のハワイロケは谷隼人氏のCM撮影も兼ねていた。こちらの宣伝写真は、おそらくCM撮影の分と思われる。

キイハンター 117話
※シナリオ(サブタイトル未決定段階)を読むまでは興味津々だったが


▼以下ネタバレ含む・ご注意!


なお、キイハンターの海外ロケ編は今回が最後であるが、東映ビデオから既に発売されている「キイハンターDVDコレクション(初回盤)」の封入特典ブックレットにはバングラデシュでのロケ編も企画されていたことが記されてあった。(故・高久進氏へのインタビューより)

諸般の事情で実現に至らなかったことが悔やまれる。

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