Gメン75 305話は、サヨナラ南雲警視(川津祐介)!返ってくるとは思わなかった一万円札に秘められた思い。若い男女(下塚誠・児島美ゆき)の「夢と絶望」に南雲警視、最後の銃声一発!
第305話 ノーパン喫茶殺人事件 | ||||||||||
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仮題 | ノーパン喫茶殺人事件(シナリオ#305) | |||||||||
シリーズ名 | - | |||||||||
放送 | 81.04.11 | |||||||||
脚本 | 西島大、高久進(池田和雄、井口真吾) | |||||||||
撮影 | 下村和夫(1975年度日本テレフィルム技術賞・受賞) | |||||||||
監督 | 山口和彦 | |||||||||
役名(台本) |
水野礼子(※手書き:児島みゆき)20才 古川誠一(※:下塚誠)※バーテン、礼子の恋人 照代(※:三崎奈美)※礼子の同僚 美津子(※:朝霧友香)※礼子の同僚 安東(※:早崎文司)※ノーパン喫茶の経営者 山崎(※:堀礼文)※本編:ヤクザ 台本:暴走族風のチンピラ 内藤(※:深見博)※山崎の配下 中年男(※:梅津栄)※ノーパン喫茶の客 礼子の父 屋台のラーメン屋(※:泉福之助)シーンカット 鑑識課員(※:久木念) 喫茶店の若者客たち |
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出演 | 黒木 | 立花 | 中屋 | 島谷 | 田口 | 吹雪杏子 | 南雲 | - | - | - |
主演 | 南雲警視 | |||||||||
ゲスト |
児島美ゆき 下塚誠(Gメン75/賀川大介) 早崎文司(Gメン75 昭福軒・亀田虎次郎) 梅津栄 堀礼文(堀弘一) 深見博(深見亮介) 三崎奈美 朝霧友香 三原玲奈 高本直子 久木念 松井功 浦上嘉久 立川良一 山口正一郎 |
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タイアップ | - | |||||||||
類似プロット | Gメン75 第184話「警官嫌い」 | |||||||||
撮影日 | - | |||||||||
ロケ地 | - | |||||||||
収録 |
(1)FOREVER:- (2)BEST SELECT:- (3)BEST SELECT(女Gメン編):- (4)DVD-COLLECTION I:- (5)DVD-COLLECTION II:- (6)SELECTION一挙見Blu-ray(=DVD1~5):- (7)DVDコレクション:102号 |
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挿入歌 |
※ノンクレジット 「ごめんね」(作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子 唄:谷山浩子) 「雪のララバイ」(作詞:天野滋 作曲:天野滋 唄:NSP) |
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備考 | 「シンガポールに大ロケ敢行!」特報(A)(劇伴:菊池俊輔) |
Gメン75DVDコレクション収録予定:102号
Gメン75 第305話 ノーパン喫茶殺人事件 あらすじ(ストーリー)
警視庁の南雲警視は過去に補導したことのある水野礼子と街中で偶然再会した。礼子は恋人・古川誠一とともにスタイル喫茶で働いていたので彼女のあまりの変わりように驚く南雲。
三年前、信州の田舎から出てきたばかりの17歳の礼子が盗みを働いた。その現場を押さえたのが南雲だった。信州へ帰る汽車賃の一万円を渡し別れたことが思い起こされた。
礼子は南雲に借りたあの時の一万円に感謝し三年後にようやく返した。翌日、南雲は礼子を訪ね店へ足を運び、そこで恋人・古川と会うが、南雲が警視庁捜査一課の人間であることを知ると妙にうろたえだした。
南雲は古川の言動に不審なものを感じ、Gメン黒木警視正に調査を依頼した。田口刑事、吹雪杏子刑事が古川をマークし行動を監視することになったが古川の背後にいた暴力団員の山崎は田口をどこかでみたことがあると警戒した。
Gメン75 第305話 ノーパン喫茶殺人事件 当時の話題・感想
- 南雲警視・最後の単独主演作品
- 「警視庁捜査一課の人間」を強調する南雲警視
- 返ってくるはずではなかった1万円札
- 悪党との縁を絶ち切れずにいる男とその恋人の末路
南雲警視(川津祐介)最後の単独主演作品。
キイハンター 208話「さらば超望遠銃の標的」やバーディー大作戦 53話「ニセ追出刑事 質屋猫ババ事件」などの流れをくむ近藤照男プロデューサー流青春群像が素材。
作品のプロットはGメン75 第184話「警官嫌い」とほぼ同じだがリメイク作品であることを忘れさせてくれるような仕上がりである。
かつての悪の仲間との関係を断ち切れない誠一(下塚誠)だが、当初の設定より深みを持たせた本編の理由の追加もいい。
誠一が暴力団から足を洗うために、組長に便宜を図ったことをネタに堅気になってもしゃぶりつくそうとする組員・山崎(堀礼文)。犯行に加担せざるを得ない誠一の弱みがさらに浮き彫りにされている。
その恋人・礼子(児島美ゆき)の夢を考え再び足を洗おうとするのだが。そんな青春群像に挿入歌が自然に溶け込んでいる。
島谷刑事(宮内洋)たちの見せ場もあるクライマックスもいい。
ノーパン喫茶店員にしつこく食い下がる中年男(本編では教師役)の梅津栄氏の演技力も梅津氏ならではの熱演!好きな俳優さんの一人である。
それにしてもこれで南雲警視ともお別れとはなんとも寂しい。Gメン75 286話「スカート切り裂き魔」から約5か月ぶりの登場で降板となる。小田切警視(夏木陽介)南雲警視のような警視庁に独立した部屋を持つ橋渡しのようなポジションはやはり必要。
後の津村冴子警部補(江波杏子)は個人的には後任として「津村冴子警視」として明確に設定してほしかった。
Gメン75 第305話 ノーパン喫茶殺人事件 挿入歌「ごめんね」「雪のララバイ」
挿入歌 | |
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「ごめんね」
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作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子 唄:谷山浩子 |
「雪のララバイ」
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作詞:天野滋 作曲:天野滋 唄:NSP |
今回は挿入歌の選曲、編集が自然で絶妙。喫茶店で流れる曲がそのまま自然な形で挿入歌として続きのシーンでも使われるという編集の巧みさ、挿入歌として選曲した・山本逸美氏の力量の高さを今見ても改めて実感できる。
Gメン75 第305話 ノーパン喫茶殺人事件 当時の記事
※週刊TVガイド誌の記事は今回の分も見当たらず。放送後40年の月日の重みを痛感する。
※今回の視聴率は5月1号に掲載されていた。残念ながらGメン75はランキング圏外。「8時だヨ!全員集合」の後は「Gメン75」という図式もこの頃は影をひそめていた。
Gメン75・新メンバー登場!「シンガポールに大ロケ敢行!」(A)パターン
本編終了後エンディングの後に流れた特報(A)パターン(ショートバージョン)
「特報文字」なし。本編にない青空を背景にしたシンガポール全景や田口刑事(千葉裕)と草鹿刑事(鹿賀丈史)のカットで構成されている。
Gメン75の予告編、特報予告は本編から漏れたカットもあるので「Gメン75DVDコレクション」ではもれなく視聴できることを切に願います!