Gメン75 第35話は、西島大脚本第一弾!偽証した女(赤座美代子)の心の奥底に潜む復讐の炎と対峙する山田刑事(藤木悠)
第35話 豚箱の中の刑事 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
仮題 | -(シナリオ#-) | |||||||||
シリーズ名 | - | |||||||||
放送 | 76.1.17 | |||||||||
脚本 | 西島大 | |||||||||
撮影 | 下村和夫(1975年度日本テレフィルム技術賞・受賞) | |||||||||
監督 | 鷹森立一 | |||||||||
役名(台本) | - | |||||||||
出演 | 黒木 | 草野 | 山田 | 津坂 | 圭子 | - | 結城警視正 | - | - | - |
主演 | 山田刑事 | |||||||||
ゲスト |
赤座美代子 樋浦勉 藤山浩二 矢野間啓二(矢野間啓治) 大塚崇 峰村銀 小池栄 氏家文江 平田守 城春樹 伊藤慶子 相馬剛三 佐川二郎 長克己 中丸忠雄(結城警視正・キイハンター/小田切慎二) |
|||||||||
協力 | - | |||||||||
類似作品 | 265話「死化粧の女(脚本:西島大)」 | |||||||||
撮影日 | - | |||||||||
備考 | ノベルズ1巻収録 |
Gメン75 第35話 豚箱の中の刑事 あらすじ(ストーリー)
山田刑事は、松川明代という女性を訪ねた。山田の手には風呂敷で包まれた一体の仏像が。明代は5年前、暴力団の抗争事件に巻き込まれ夫・松川一彦を失うという苦い過去があった。当時、新婚で幸せの真っ只中にあった明代の人生はその日以来一変。加害者の工藤吾郎は逮捕され服役していた。
その工藤は服役中、自分が犯した罪を悔い謝罪の心を籠めて仏像を彫ったという。その仏像は山田に託された。山田は工藤の謝罪の気持ちを明代に伝えたが、明代は跳ねつける。
帰路、山田は材木置き場でもみ合う男たちを取り押さえようとした時、一人が拳銃を発砲。とっさに山田は拳銃で応戦したが、過剰防衛として結城警視正の追及を受け査問委員会にかけられてしまった。山田が丸腰の男に発砲したという明代の証言がもとで山田は窮地に陥る。
山田は黒木警視らに間違いなく正当防衛による拳銃使用だと説明し、草野刑事らGメンスタッフが事件の真相を洗い直すことになった。そんな中、夫を殺した工藤の仮出所が決定する!
Gメン75 第35話 豚箱の中の刑事 解説・見どころ
- 過剰防衛に問われ窮地に陥る山田刑事
- 償いの道を歩む加害者と帰ってこない幸せを壊された被害者のぶつかり
- 世の中の裏表を見続けたおっさん刑事の眼前で幕を下ろす悲劇
Gメン75のメイン脚本家のひとり・西島大氏初の参加作品。以後、アクション、フィクションの真骨頂・高久進氏、ミステリーの大御所・池田雄一氏、そして、社会の不条理に起因する悲劇、現実に起こりえる恐怖を描写する西島大氏の3名を中心に展開して行く。
西島氏の加入は、他の刑事ドラマ、アクションドラマとは一線を画する人間と社会を掘り下げた奥深さを作品に吹き込み、Gメン75ならではの世界観を確立。
初参加の1976年度においては、今作品とともに、47話「終バスの女子高校生殺人事件」、53話「殺人ドライブの謎」、66話「警視庁の中の密室殺人」など人間社会のやりきれない悲劇、現実をえぐるように問題提起した傑作を数多く輩出した。
Gメン75 35話 豚箱の中の刑事 当時の記事
Gメン75 第35話 豚箱の中の刑事 当時の番宣写真
がっちりスクラム若手トリオ!
「オレたち三人寄ればこわい者なし」倉田保昭の草野刑事、岡本富士太の津坂刑事、そして紅一点・藤田美保子の響刑事。
「Gメン75」ではこの若手トリオが大活躍。倉田の空手は通称”ドラゴン”チビッコに大の人気。もちろんドラマのなかでもビシッときめている。
岡本は特技はないが、若さを売りものによく動いて調べまわる。
藤田は女ながら柔道のつかい手。男なんかひとひねりとスゴイ。
この三人、撮影を離れても仲がいい。そのチームワークの良さがこのドラマの人気を支えている原因のひとつだろう。
東京・大井埠頭で 撮影/谷古字正彦
※当時のTVガイド誌から。
6人バージョンのオープニング、エンディングの横並びを撮影した時の記事だと推察。関屋警部補(原田大二郎)亡きあとの若手三人に焦点を当てたカラーグラビア。
この頃のGメン75では、前作「バーディー大作戦」や75年「Gメン75」スタート当初に見られた倉田保昭・ドラゴンカラテは封印されたかのように鳴りを潜めていたが、各人の”特技”と”チームワーク”をPRした特集になっていた。
6人体制になってからは、番組内では三人の人間的な内面キャラがより確立されてゆく。