- キイハンター 1話は、スイスで殉職した国際警察員の謎を秘密裏に探るよう国際警察特別室の室長・村岡(仲谷昇)から依頼される元国際警察諜報部員・黒木鉄也(丹波哲郎)の活躍!
- キイハンター 第1話 裏切りのブルース ストーリー(あらすじ)
- キイハンター設定・国際警察設定
- キイハンター 第1話 裏切りのブルース 解説・見どころ
- キイハンターの主題歌 非情のライセンス(歌:野際陽子)は当初、丹波哲郎とのデュエットの予定だった
- キイハンター 1話 裏切りのブルース 放送当日の雑誌記事
- キイハンター 津川啓子(野際陽子)のPR作戦!都内喫茶店へ20万枚
- 【放送開始前週】キイハンター 特集記事|和製ハードボイルドの決定版を目指す
- キイハンター 1話放送週のTVガイド誌「キイハンター特集」
- キイハンター終了約14年後の特集記事|TVあの人は今・・・ 「キイハンター」で人気だった大川栄子さん
- キイハンター 1話台本|風間洋介役は当初、杉浦直樹氏で準備されていた
- キイハンター1話番宣スチール写真
- キイハンター開始前の番組視聴率データ(1968年3月11日~17日/関東、関西、名古屋)
キイハンター 1話は、スイスで殉職した国際警察員の謎を秘密裏に探るよう国際警察特別室の室長・村岡(仲谷昇)から依頼される元国際警察諜報部員・黒木鉄也(丹波哲郎)の活躍!
第1話 裏切りのブルース (共同調査:NWP夏目プロダクツ) |
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仮題 | エレナよ眠れ(シナリオ#1) | |||||
放送 | 1968.04.06 | |||||
脚本 | 高久進・深作欣二 | |||||
撮影 | 下村和夫(1975年度日本テレフィルム技術賞・受賞) | |||||
監督 | 深作欣二 | |||||
出演 | 黒木鉄也 | 津川啓子 | 風間洋介 | 島竜彦 | 谷口ユミ | 村岡室長 |
主役 | 黒木鉄也 | |||||
役名(台本) |
藤崎直人 浜口 ロベール エレナ 刑事 スイス銀行員 外人の殺し屋A 外人の殺し屋B |
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ゲスト |
青木義朗(特別機動捜査隊/三船剛主任) オスマン・ユスフ(ユセフ・オスマン、ジョニー・ユゼフ、オズマンド・ユセフ) リンダ・ハウディスティ(リンダ・ハーディスティー、Linda Lee Hardisty) 南原宏治 |
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製作意図 | 元プロフェッショナル達が、フリーランサーのグループとしてさまざまな難事件と取組、一流のプロの頭脳と技能を駆使して、見事に解決していくアクションスリラーを、ハードボイルドタッチで描きたい。 ■出展:第1話 台本 |
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主題曲 | 「非情のライセンス」作詞・佐藤純弥、作曲・菊池俊輔、唄・野際陽子、テイチクレコードSN-647 当初は、丹波哲郎氏、野際陽子さんのデュエットで企画されていた。また、千葉真一氏ソロ版のものもあったが、番組では採用されなかった。 |
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備考 |
※ラストシーン撮影:1968.3.14 ※英語・スペイン語:字幕スーパー ※第一話準備稿・原案「非情の免許証(ライセンス)」 ※第一話準備稿・「チェンバーQ<機密室>」裏切りのブルース |
キイハンター 第1話 裏切りのブルース ストーリー(あらすじ)
ジュネーブからエレナという女性が来日した。黒木鉄也という婚約者を訪ねて来たが、案内されたバーで出会った黒木を見て、黒木鉄也ではないと言う。スイスで結婚を誓った黒木の写真を見せられ、黒木は驚く。彼の元同僚・藤崎だった。かつて黒木は藤崎と同じ国際警察員だったが、人間的な失敗をも許さない権力機構に嫌気が差し自ら辞職した過去があった。
藤崎は、黒木がマドリッドで敵の手に落ちた時、救ってくれた命の恩人でもあった。非情な諜報部員の掟を知っている黒木は、エレナに藤崎との結婚を諦めるよう説得する。そして帰国するよう促した矢先、彼女は何者かにヒキ殺されてしまう。
翌日、国際警察特別室の村岡室長に呼び出された黒木は、藤崎が1ヶ月前スイス山岳地帯で自動車事故に遭って死亡していた事実を知らされる。藤崎は、村岡の密命を受けジュネーブに派遣されていた。事故は巧妙に仕組まれた殺人では?と疑う黒木。復職を願う村岡の制止を振り切って独自に捜査を開始する。
そして事件を追うもう一人の女が現れた。名は津川啓子。フランス情報局の女探偵だった。事件には、スイス銀行の預金者リストをめぐる国際的なユスリが絡んでいるらしい。日本政府高官の汚職事件とヨーロッパマフィアとの繋がりが明るみに。
事件の真相を追っていた時、黒木が住むマンションの大家の娘・谷口ユミが何者かに誘拐された。謎の男・ロベールから黒木が押収したマイクロフィルムとの交換を迫ってきたのだ。黒木は姿なき脅迫者の指定場所へと向かった。
キイハンター設定・国際警察設定
キイハンターと国際警察の当初の設定を含めた基本情報を、当時のシナリオ、TBSテレビニュース等を基に総まとめ。
キイハンター 第1話 裏切りのブルース 解説・見どころ
- まるで洋画タッチのカメラワーク
- スイスでの取引シーンからサブタイトルまでの好奇心をくすぐるカット割り
- なんとなく黒木のマンションに集まってる得体のしれない5人の個性
- 衝撃的なクライマックス!
「キイハンター」はよく「キーハンター」「キイ・ハンター」と表示されることがありますが、正しくは「キイハンター」「KEYHUNTER」です。
はじめて「キイハンター」のモノクロ編第一話を見たのは横浜にある放送ライブラリーでのこと。まるで古い洋画を1本見たかのようなゾクゾク感は今でもしっかり心に刻み込まれている。東映ビデオで発売されているDVD-BOXにも収録されてる第一回。今では好きな時に何度でも見ることができるから本当にありがたい。
丁寧な作りに度肝を抜かれた「裏切りのブルース」
モノクロ編としてスタートした「キイハンター」。聞くところによると、プロデューサー近藤照男氏は当初、カラーよりモノクロフィルムにこだわりがあったとか。それだけに1シーン、1シーン、ビジュアル的にも丁寧に作られてるなぁ…っていうのが第一印象。
冒頭、深夜のジュネーブの路地裏に見立てた新宿駅近くのモザイク通り。ここでの取引シーンから弾丸をセットする拳銃にかぶさるサブタイトル。ここまでのプロローグだけでも鳥肌が立つくらいだ。まさに制作側の「魂」がこもった一作。
重々しくスリリングに突き進むドラマながらも、しゃれた会話を自然に織り交ぜ、黒木以下メンバー5人からどんどん目が離せなくなる展開。絶妙だなぁ。劇伴の使い方もいい。
ラストの多摩川べり工場地帯での死闘、黒木鉄也(丹波哲郎)の眼前に立ちふさがる非情な真実。情無用の結末は、後のGメン75を彷彿させるようなやりきれなさすら漂う。映画並みの時間をかけてしまったという本作は腰を据えてじっくり堪能したい。
それにしても津川啓子(野際陽子)の設定。スイス政府が発給した公務のパスポートを持って日本へ潜入したフランス情報局の女探偵・・・???だなんて?60年代ならではの大雑把な設定はご愛嬌。
シカゴのマフィアが現実に起こした事件をもとに、都築道夫氏がプロット作成。初期は、毎回推理作家が構成を担当するという贅沢な制作も斬新。謎とサスペンス、雰囲気はハリウッド調を目指したものの、当初1クールは視聴率的に苦戦したとのこと。時代を先取りしすぎた結果であろうか。
その後、千葉真一氏のダイナミックなアクションをウリにしたドラマへと変貌した「キイハンター」。アクションのみではなくサスペンス、スリラー、ミステリーなどなど、映画の面白さを一番組にぎゅっと凝縮した飽きさせない構成は、後の「アイフル大作戦」を経て「Gメン75」などへも受け継がれて行く。
ちなみに、第一話「裏切りのブルース」の構成は、後のGメン75 251話「Gメン対エーゲ海の骸骨」、スーパーポリス 5話「ビバリーヒルズコップ現る!!」にも 一部活かされている。
キイハンター(モノクロ編)初期は和声ハードボイルドに徹した大人の味付け?!
「キイハンター」は、当初和製ハードボイルドを目指したとはいえ、『Gメン75』ほどシリアスではなく、ラストにオチや笑いを入れ明暗バランスを取った作風が新鮮だった。しゃれた外国映画のムードを巧みにドラマに取り入れた初期。大人の試聴に耐えうるモノクロ編はかなり丁寧に構成された作品という印象だ。
2004年1月、ファン待望の初期モノクロ編がCS放送(東映チャンネル)を通じてお茶の間に36年ぶりにお目見えした。
カラー編と異なるのは、初期は黒木ら『キイハンター』が国際警察特殊スタッフという位置付けよりも、警察と一線を画する私設警察的な市民集団として描かれている点である。
第二話「非情の唇」では、黒木が部屋の家賃滞納による追い出し阻止を賭けて動き出すという何ともいえない設定も・・・。1969年秋に差し掛かる頃は、ようやく『キイハンター』のメンバーも”国際警察の一員”として悪党どもに語るようになり、徐々に秘密警察としての性格付けを強調して行くことになる。
初期は社会からドロップアウトした大人たちの静かな反抗を秘めたアダルト路線だったが、カラー編に近づくに連れ、アクションやナンセンス・ギャグを全面に押し出した作品も織り交ぜ、様々なジャンルを取り入れる作品に変貌していった。
カラー編末期は大人向けというより、視聴対象年齢もかなり低く設定したような作品も多く見られ、何でも有りという独特な世界観を確立して行く。後にも先にも他のドラマの追随を許さない”特異なジャンルのテレビ映画”としてその名を後世に残している作品である。
キイハンターの主題歌 非情のライセンス(歌:野際陽子)は当初、丹波哲郎とのデュエットの予定だった
キイハンター放送開始前のTBS発行「テレビニュース」によると、主題歌の「非情のライセンス」は当初、丹波哲郎と野際陽子両氏のデュエットで企画されていたそうだ。
尚、野際陽子氏のソロに決定した経緯が書かれた資料は紛失。発見次第追記したいと思う。
他に千葉真一氏のソロ(YOUTUBEで「非情のライセンス 千葉真一」で検索)でのバージョンもあった。※YOUTUBEで検索して確認済み
キイハンター 1話 裏切りのブルース 放送当日の雑誌記事
※ハードボイルドタッチで描く秘密諜報部員たちの活躍がここから始まった。
■出典:週刊TVガイド
キイハンター 津川啓子(野際陽子)のPR作戦!都内喫茶店へ20万枚
キイハンターは、番組スタートにあたってTV雑誌への広告の他、人が集まる都内喫茶店でのPRも行ったということが週刊TVガイド誌で記されてあった。
そのPR作戦とは、野際陽子氏のカラー写真を印刷したレシート配布。その数20万枚だったとか。インターネットもない1968年当時ならではの大人の集客場所を考慮した大大的な売り込みである。
以下は、番組放送開始前と第一話放送週のTVガイド誌でのPR概要である。
【放送開始前週】キイハンター 特集記事|和製ハードボイルドの決定版を目指す
キイハンター第一話がスタートする前、「週刊TVガイド」4/5号に第一話の撮影風景を取材した見開き5ページの特集記事が掲載された。題して「和製ハードボイルドの決定版めざすキイハンター」。こちらの記事を一部抜粋して紹介しておきたい。今ではうかがい知ることができない貴重な第一話のクライマックス撮影シーンに思いを馳せてみたい。
3月14日午前8時京王線中河原駅近くの多摩川べりの工場地帯で撮影!
ロケは三月十四日、午前八時、京王線中河原駅近くの多摩川べりの工場地帯でおこなわれた。ひさしぶりの晴天。春風が心地よく、多摩川の水も春を感じさせる。ヒューム、パイルが積み重ねられた一角に、シボレーが一台。その数メートル先にはコロナが一台。そのなかで人質にされた女の背中にはピストルが・・・。そして彼女を救うためにシボレーに乗っていた一人の男が勇敢にもコロナにむかって近づいていく。 これはTBS・朝日・CBCテレビの4月新番組(4月6日から毎週土曜夜9:00~10:00)のラストシーンである。
・・・(中略:メンバー紹介、番組紹介記事)・・・・
■出典:週刊TVガイド
黒木の持つフィルムとユミの交換シーン
話をロケ現場に戻そう。「キイハンター」第一回の「裏切りのブルース」の大詰めのシーンが展開されている。スイス銀行の預金者リストを盗み出したギャングが、そのリストを写したマイクロフィルムを謎のチャ ーチル・コインに隠した。その行方を追って”キイハンター”の活躍がはじまるという筋だ。この話は、かつてシカゴのギャングがスイス銀行の預金者を脅迫した実話をプロットに組んだもの。 ついでにいうと、スイス銀行は、たとえその人が犯罪者であっても、預金者の名前を公表しない。逆にみれば預金者の脱税に都合がいいわけだ。
大詰めのシーンは黒木の持っているフィルムと、人質にされたユミとを、交換するシーンだ。近づく丹波に、ギャングの拳銃が発射される。丹波は身軽に物かげにかくれる。その時、泣き顔の大川栄子は、皆が待つ車に逃げ込んだ。残るは素手の丹波と拳銃を持つ男との息詰まる対決。まさにプロ同士の対決である。だが息が合わず、何回もNG。ようやく昼近くになって迫力のある決闘シーンが撮れた。
朝早くからのロケで皆お腹がペコペコ。何かおいしいものをと一同願ったが、あいにくこの付近どこを回ってもレストランらしいものはない。数キロ先の府中カントリーのロッジでようやく昼食と相成った。が、ここもゴルフ場とて、支配人がでてきて責任者はだれかとうるさいこと。こうなったらなんでもいいから食べさせてもらえればの心境。一同、一気に食べ終わると、待ってましたとばかり請求書が出て追い出される。アタマにきただれかが、トイレにおいてあるタオルで足をふいてきたというウワサも流れて、せめてものウップンばらしだ。
こんなわけで昼食もそこそこ一同またロケ現場に戻って休憩。暖かい春陽の陽射しに包まれて椅子に寝転んだ丹波、カーキチこと谷隼人は千葉真一の乗ってきたスポーツカー(マツダスポーツ)に乗ってあたりをぐるぐる回っている。 婦人組の野際と大川は車の中で昼寝。それぞれ撮影開始までのんびりと過ごしている。
■出典:週刊TVガイド誌(1968年4月)
丹波哲郎&深作欣二インタビュー
そこでちょっとインタビュー。まず丹波「TBSテレビ初出演なんですよ。とてつもなく面白いものにしたいというのが願いです。われわれはプロとして活躍するんだから、射撃がうまいのはあたりまえだし、第一ピストルを撃つのがハードボイルドじゃない。それよりもいかに恐ろしくなぐるか、いかに恐ろしく車をぶつけるか、いかに恐ろしいはなれわざを合理的にやってみせるか、それを研究したいね。」と例の大声でまくしたてた。
黒木という役はたいへん女性にもてるんですか?
「もてるというより、女性美をいち早くみつけるだけですよ。根はさびしい男なんでしょうね・・・」
ニヤリとした。言外に、ご自分のPRがにおっている。・・・(中略)・・・
最後に「キイハンター」のトップバッターに立った深作欣二監督のはなしをきこう。「ハードボイルドは、ハードボイルドと正反対のセンチメンタリズム、あるいはロマンチシズムとの、うまいバランスがとれたとき、いいハードボイルドになる」
このことば、はじめに紹介した丹波哲郎の考えと、うまく対応しているところがミソだろう。またこの番組の主題歌「非情のライセンス」は佐藤純弥作詞、菊池俊輔作曲で、野際と丹波がデュエットで吹き込んでいることにもご注目。丹波の声が大変にイカシテいるのだ。
■出典:週刊TVガイド誌(1968年4月)
以上<和製ハードボイルドの決定版めざす『キイハンター』見開き5ページより抜粋>
キイハンター 1話放送週のTVガイド誌「キイハンター特集」
※番組スポット広告
※キイハンター 初期オープニング撮影グラビア(撮影場所:馬事公苑)モノクロ3ページで特集。
グラビアページの前には「表紙のことば」として以下の内容が記されてあった。
がっちりとたくましい丹波哲郎に、ほっそりとしなやかな野際陽子が寄り添う。たちまちできる一幅の絵。ただようあまいムード。二人もそれは心得たもので、なんの照れもなく本物の恋人らしくふるまう。ただこの恋人たち。気に入らないことには、丹波が英語、野際が仏語で二人だけの会話を楽しむ癖がある。「あの記者、まぬけな面(ツラ)してるなあ」なんていわれてたってなんにもわからないもんね。
撮影・服部正章「キイハンター」<TBS・朝日・CBCテレビ>
※津川啓子(野際陽子)のPRグラビア「的はあなたのハート」(デザイン/森英恵、構成/佐藤浩二、フォト/泉武志)
※谷口ユミ(大川栄子)のPRグラビア「TVガイドファッション」(デザイン/森英恵、構成/佐藤浩二、フォト/泉武志)
女性キイハンターのこれらのファッションは、番組内で着用すると告知されていた。
■出典:週刊TVガイド
キイハンター終了約14年後の特集記事|TVあの人は今・・・ 「キイハンター」で人気だった大川栄子さん
1973年4月7日、262話「また逢う日までキイハンター」で幕を閉じたキイハンター。その終了後約14年を経た「週刊TVガイド」誌にて再びキイハンターを振り返る特集記事が掲載された。
当時切りぬいた際、号数を控え忘れたため掲載号は不明。題して「TVあの人は今・・・大川栄子さん」。(2023年7月13日現在の大川栄子氏の近況はコチラ)
スタート時は成城大学に通う2年生で、登場者の中でマスコット的な存在だったのを印象的に覚えている方も少なくないだろう。「あのドラマの第一回目は深作欣二監督の作品なんですが、凝りに凝っていました。何しろオープニングの撮影で日比谷公園から鳩が飛び立つシーンを狙ったものの、その日は鳩が集まらなくて撮りを中止するほど。1本撮るのに1ヶ月ぐらいかかったような気がしましたね。
でも共演者同士とても仲が良くて。もうプロデューサーが嫉妬(しっと)するぐらい。よく野際さんや千葉さんにスキーに連れて行っていただいたり。(番組の)後半あたりからおふたりは恋人だったらしいんですが、私はいつも金魚のフンみたいにくっついて歩いてまして、スタッフから”栄子、少しは気をきかせろ!”なんて言われてまして・・・」。青春まっ盛りだった大川さんにとって、「キイハンター」出演当時の思い出は尽きないようです。
■出展:週刊TVガイド誌<抜粋>
キイハンター 1話台本|風間洋介役は当初、杉浦直樹氏で準備されていた
キイハンター風間洋介役は、当初「杉浦直樹」氏で準備されていたが諸般の事情で、「千葉真一」氏に変更。
杉浦直樹氏は後の「アイフル大作戦」でセミレギュラーとなり活躍することとなった。
キイハンター1話番宣スチール写真
最後にキイハンター開始前のテレビ映画、アニメ、特撮などの視聴率を参考までに記しておきたい。
キイハンター開始前の番組視聴率データ(1968年3月11日~17日/関東、関西、名古屋)
※キイハンター開始前の関東、関西、名古屋地区の番組視聴率である。アクションドラマ、刑事ドラマジャンルでの人気は次のとおりである。「ザ・ガードマン」の一人勝ちという時代だった。
【関東】
2位:ザ・ガードマン 36.8%
【関西】
2位:ザ・ガードマン 42.0%
【名古屋】
4位:ザ・ガードマン 41.8%
10位:七人の刑事 34.5%
■出典:週刊TVガイド(1968年4月12日号)