- Gメン75 88話は、ヨーロッパロケシリーズ第三弾・黒木警視(丹波哲郎)も南フランス・ニースへ飛ぶ!三億円事件の真相とパリ警察捜査員(ジェラルド・ラザロン)の心に渦巻く第二次世界大戦・インドシナ半島での悲劇
- Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 あらすじ(ストーリー)
- Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 解説・見どころ
- Gメン75 第88話は、2つのシーンで本放送と曲が違う謎
- Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 当時の記事
- Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 メディア向けスチール写真
- Gメン75 ヨーロッパロケーション-ロケ手帳-
Gメン75 88話は、ヨーロッパロケシリーズ第三弾・黒木警視(丹波哲郎)も南フランス・ニースへ飛ぶ!三億円事件の真相とパリ警察捜査員(ジェラルド・ラザロン)の心に渦巻く第二次世界大戦・インドシナ半島での悲劇
第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 | ||||||||||
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仮題 |
パリ警視庁の五百円紙幣 冬のパリの殺し屋 パリ-紺碧海岸 縦断捜査(※ふりがな:コートダジュール)(シナリオ#86-87-88合本) |
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シリーズ名 | ヨーロッパロケシリーズ(第三弾) | |||||||||
放送 | 77.01.22 | |||||||||
脚本 | 高久進(池田和雄、井口真吾)、西島大 | |||||||||
撮影 | 下村和夫(1975年度日本テレフィルム技術賞・受賞) | |||||||||
監督 | 鷹森立一 | |||||||||
役名(台本) |
<準備稿段階> 朝吹健吾 朝吹美佐緒 坂崎竜也 坂崎霧子 矢代静夫 バーのマダム 商社の社長 刑事A 刑事B 支店長A 支店長B 警官 銀行員 アナウンサー 評論家 殺し屋マルソー 密告屋 酒場の主人 シモン婆さん ロスタン刑事 ルシアン主任警部 リシャール刑事 |
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出演 | 黒木 | 草野 | 山田 | 津坂 | 圭子 | 小田切 | - | - | - | - |
主演 | 黒木警視以下全員・小田切警視 | |||||||||
ゲスト |
川津祐介(スパイキャッチャーJ3/J3壇俊介、ザ・ガードマン/荒木隊員、ワイルド7/草波勝、トリプル捜査線/夏木) 中島ゆたか 范文雀(Gメン75、Gメン82/賀川陽子刑事、プレイガール/ユーミン・ダロワ、ハン・ザ・摩耶) 西田健(アイフル大作戦/丘大介) ジェラルド・ラザロン 深沢英子(有田麻里) 滝川潤(特別機動捜査隊/岩井田刑事) 高月忠 柿崎唱平(?柿崎昌平) 佐伯貴広 赤木英行 山田芳正 加藤宏 ユセフ・オスマン(オスマン・ユセフ)(※ノンクレジット) ヤン・エリック(※ノンクレジット) |
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タイアップ |
サベナ・ベルギー航空SABENA BELGIAN WORLD AIRLINES(現・ブリュッセル航空) ホテル・ニッコー・ド・パリHOTEL NIKKO DE PARIS |
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類似作品 | - | |||||||||
撮影日 | 1976年11月24日~12月11日<4話分> | |||||||||
ロケ地 |
フランス(パリ、ニース、ボリュー) トロカデロ広場/アレクサンドル三世橋/クレマンソー広場/アベニューマホン/モンマルトル/グルーズ通り/モンソー公園/シャンゼリゼ/マモン亭/ボンヌーフ/カンブロンヌ広場、実景:パリ、ニース市内、ボリュー近郊で撮影 |
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備考 |
「DVD-COLLECTIONⅡ」収録作品 フランス語⇒字幕 |
Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 あらすじ(ストーリー)
難航するパリでの捜査中、草野刑事は謎のフランス人から銃撃を受け通りすがりの男女が負傷した。パリ地区警察・リシャール刑事は草野を逮捕、事件を知った黒木警視は山田刑事を伴ってパリへ飛ぶ。
リシャールの上司、ルシアン警部は小田切警視らにリシャールの反日感情の理由を語った。それは第二次世界大戦のインドシナ半島で起きた悲劇にまで遡る。
響圭子刑事はインターポール(国際刑事警察機構)本部で津坂刑事からの情報を得、三億円事件の犯人が朝吹夫妻であることを掴む。一方、捕らわれの身となった草野は、ようやく釈放されるがリシャールは狙撃者のモンタージュ写真制作に協力しろと詰め寄る。
狙撃者はコルシカ・ギャングのマルソーというプロの殺し屋だった。草野はリシャールとともにマルソーが潜む南フランスのニースへ飛ぶ。
Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 解説・見どころ
- 草野刑事とリシャール刑事の心の動き
- 草野刑事、ヨットハーバーで怒りの追撃
- 三億円事件の真相
ヨーロッパロケシリーズの第三弾。異国の地で困難な捜査を強いられる草野刑事に弾丸が発射され、黒木警視、山田刑事もフランスへ飛ぶ。人種的偏見を持つリシャール刑事の過去、草野刑事との心の動きが山場のひとつ。
三億円犯人が過去に受けた人種的偏見の言動は、朝吹美佐緒の加害者への強い批判に救いがあり、リシャール刑事の日本人に対する偏見から来る言動は、上司ルシアン警部から小田切警視らへの語りかけ、そしてリシャールと草野のぶつかり合いや二人の捜査協力の過程で雪解けされる。
この流れは絶妙。
とはいえ、個人の心に根付いた偏見に基づく憎悪や怒りには根深いものがあるという「現実の問題」も浮き彫りにした三部作であった。
Gメン75はフィクションである。
そのことを踏まえ翌週の釈明告知、翌年(1978年)、史実に基づいたテロ事件をテーマにしたヨーロッパロケシリーズ4部作は、「フィクション」テロップを番組の前と後に2箇所折りこんで放送する流れになったのではと思う。
Gメン75 第88話は、2つのシーンで本放送と曲が違う謎
86話から88話までの三部作のうち、88話は本放送と再放送&DVD-BOXで、2つの異なる音楽処理が成されていたことも記しておきたい。
ひとつは、ニースにあるコートダジュール空港への旅客機の着陸シーン。
本放送では86話冒頭で初めて流れた<蜉蝣>アレンジのしっとりした曲だったが、再放送(地上波、CSファミリー劇場、DVD-BOX)では乾いた感じの軽い<追想>アレンジの曲に変更されていたこと。
二つ目は、ニース城跡までコートダジュール沿いをドライブする小田切警視と朝吹美佐緒のシーン。
本放送ではGメンオリジナルの劇伴と蜉蝣アレンジのミックスで構成されていたが、再放送(地上波、CSファミリー劇場、DVD-BOX)では別のGメンオリジナルとアイフル大作戦で使用された曲に変更されていたこと。
当時本放送分を録った「録音テープ」が、40年以上の経年劣化で切れてしまい確認できないのが悔やまれる。
Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 当時の記事
※写真切り取りで紛失。記憶違いでなければ下記番宣写真が使われていた筈。
Gメン75 第88話 パリ-紺碧海岸(コートダジュール)縦断捜査 メディア向けスチール写真
※ロケ地:ニース郊外にある「キャプエステルホテル(現・Hôtel Cap-Estel)」のプール
Gメン75 ヨーロッパロケーション-ロケ手帳-
ヨーロッパロケ本隊行程(抜粋) | ||
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日付
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移動
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撮影場所
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11/22(月)
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羽田(19:40) ↓SN252 バンコック |
機内 |
11/23(火)
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↓ ブリュッセル(11:20) |
ベルギー(ブリュッセル) |
11/24(水)
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ブリュッセル (ブリュッセル公園/グランプラス/サンミッシェル寺院/他未定) |
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11/25(金)
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11/26(土)
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ブリュッセル(15:10) ↓SN663 ニース(16:40) |
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11/27(日)
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フランス (ニース/ボリュー/キャプエステルホテル) |
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11/28(月)
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ニース | |
11/29(火)
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ニース(17:20) ↓SN664 ブリュッセル(18:55) ブリュッセル(20:00) ↓SN647 パリ(20:50) |
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11/30(水)
~ 12/8(水) |
フランス(パリ) | |
12/9(木)
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パリ・自由行動 | |
12/10(金)
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パリ(9:45) ↓SN643 ブリュッセル(10:35) ブリュッセル(12:30) ↓SN261 |
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12/11(土)
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↓ 羽田(14:05) |
※SN:サベナ・ベルギー航空
海外ロケ編にはロケ手帳なるものが存在した。以前、藤田三保子氏に見ていただいたが、俳優には配られてなかったとのこと。スタッフ専用の手帳だったと思われる。日程表の他、宿泊ホテルやシーン別の小道具やロケ地などが記載されている。
当時の<週刊TVガイド>誌特集記事-Gメン75パリに飛ぶ-によると、羽田から飛び立つスタッフ一行は、度重なるトラブルで2日遅れのブリュッセル入りとなったとのこと。パリでは、パリ警察のおまわりさんと記念撮影も行なわれたもようが掲載されていた。南フランスのニースでは、アランドロンのCMでもお馴染みだったキャプエステル・ホテル、ニース城跡などで撮影された。
※こちらの記事は、全3ページに渡る特集だった。保存用のものが紛失していたが別の資料の奥に重なっていたため気づかなかった。1976年12月中旬から下旬の記事だったと思うが号数や通巻ナンバーなど不明。ヨーロッパでの撮影から46年。時の流れと重みを感じる。