- 月曜ドラマスペシャル「Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち-」黒木警察庁長官(丹波哲郎)のほか、鬼沢平吉室長(小林稔侍)結城肇警部補(京本政樹)を軸に再結成された新Gメンの活躍を描くハードアクション2時間サスペンス
- Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- あらすじ
- Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- ポイント
- 帰って来た菊池俊輔サウンド|1981年・近藤照男ドラマとの決別から2000年、2001年の限定復活!音楽担当変更の経緯と私的考察
- 「警察庁・特別捜査室」の組織構造考察
- Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 放送週の記事
- Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 当日までの特集記事
- Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 視聴率
- Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 当時の予告編
月曜ドラマスペシャル「Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち-」黒木警察庁長官(丹波哲郎)のほか、鬼沢平吉室長(小林稔侍)結城肇警部補(京本政樹)を軸に再結成された新Gメンの活躍を描くハードアクション2時間サスペンス
月曜ドラマスペシャル「Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち-」 | |
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仮題 | (1)「Gメン75スペシャル 帰ってきた若獅子たち」 (2)「Gメン75スペシャル 帰ってきた若獅子たち 骨髄移植のため護送中の凶悪犯が刑事を人質に脱走?」 (3)「Gメン75スペシャル 帰って来た若き獅子たち 骨髄移植のため護送中の凶悪犯が刑事を人質に脱走?」 (4)「Gメン75スペシャル 帰って来た特異な才能を持ったスペシャリスト達!!カーチェイス ガンアクション!激流下り!スリルあふれる囚人護送作戦開始!!」 |
新聞タイトル | Gメン75スペシャル 帰って来た若き獅子たち カーチェイス ガンアクション!激流下り!スリルあふれる囚人護送作戦開始!! |
類似シーン等 | Gメン75 46話「白バイ警官連続射殺事件」 —- ★手錠で繋いだ逃亡劇 キイハンター 23話「必死の逃亡1:3」 キイハンター 225話「大空のギャング現金強奪作戦」・・・風間×トム アイフル大作戦 11話「電話で死体が転がりこんで来た」・・・大介×早坂 バーディ大作戦 11話「真夏の海 殺しの請負業」・・・三平×タケシ Gメン75 2話「散歩する囚人護送車」・・・関屋×柾木 Gメン75 194話「銀嶺を行く網走脱獄囚」・・・草野×笠原 Gメン82 13話「赤いサソリVS香港少林寺」・・・沢田×青龍 Gメン75スペシャル「帰って来た若き獅子たち」・・・結城×碓井 |
放送枠 | 月曜ドラマスペシャル(月曜夜9時) |
放送 | 2000.10.23 |
脚本 | 横田与志 |
撮影 | 佐多賀剛、宮本亘 |
監督 | 山口和彦 |
プロデューサー | 近藤照男、斉藤勢津子、堀長文 |
プロデューサー補 | 多賀さつき |
照明 | 本田純一、福田真、堤義典、速川英明 |
録音 | 谷村彰治、舛森強、赤沢靖大 |
スクリプター | 高橋久美子 |
VE | 石川友一 |
CA | 米良浩一 |
編集 | 河原弘志 |
VTR編集 | 石川高史 |
効果 | 原田千昭 |
整音選曲 | 山本逸美 |
装飾 | 大晃商会 高桑道明、尾関広臣、樺沢幸子 |
美粧 | 入江美粧 入江荘一、入江正幸 |
衣装 | 東京衣装 山田夏子 |
助監督 | 金佑彦、小波津靖、大石健太郎 |
製作主任 | 赤坂幸隆、根津文紀 |
製作担当 | 鈴木勝政 |
番組宣伝 | 反町浩之(TBS) |
スチール | 加藤徹(TBS)、阿部昌之 |
擬闘 | 山岡淳二(JAC) |
特殊メイク製作 | 江川悦子、寺田まゆみ、神田文裕 |
テーマ曲 | Gメン75のテーマ |
作編曲 | 菊池俊輔 |
主題歌 | 面影(作詞:佐藤純彌 作曲:菊池俊輔 唄:水森かおり<徳間ジャパンコミュニケーションズ>) |
劇伴編曲 | 義野裕明 |
衣装協力 | ㈱ミズワン、flg co LTD、LANCEL、サンローズ、アブロード |
美術協力 | SHOEI、テルモ株式会社、日本光電、フクダ電子株式会社、Vertex Standard |
技術協力 | 映広 |
ナレーター | 槙大輔 |
製作 | 近藤照男プロダクション・TBS |
出演 (警察庁) |
黒木警察庁長官(丹波哲郎) |
出演 (警察庁・特別捜査室 SPECIAL CRIMINAL TASK FORCE) |
鬼沢平吉警部(小林稔侍)※変装の達人・室長 結城肇警部補(京本政樹)※霊感、トランプ占い 小森四郎刑事(春田純一)※競馬マニア、元陸上選手 高木圭子刑事(斎藤陽子)※読唇術のプロ 白川達也刑事(赤坂晃)※新人警官、情熱、正義感 |
出演 (レギュラー以外) |
碓井猛(今井雅之)、広瀬乃理子(山口いづみ)、小田嶋本部長(平泉成)、北村巡査部長(亀山忍)、友田和彦(黒田アーサー)、所轄署署長(出光元)、 友里千賀子、岡本美登、益田てつ、羽村英、清水武子、備瀬貴之<子役>、中島玲奈<子役>、ジャパンアクションクラブ、タカハシレージング、 梅津栄、山本緑、近江七恵<キャスター> |
登場人物 (台本) |
【記載順】 黒木警察庁長官(丹波哲郎) —- 鬼沢平吉警部(小林稔侍) —- 結城肇警部補(京本政樹) —- 小森四郎刑事(春田純一) —- 白川達也刑事(赤坂晃) —- 高木圭子刑事(斎藤陽子) 碓井猛(今井雅之)(33才) —-【以下俳優名記載なし】 広瀬乃理子(38才) 広瀬晋吾(小学二年) —- 小田嶋県警本部長 北村巡査部長 友田和彦刑事(33才) —- 碓井の父 碓井の母 女医 神田巡査 野田刑事 殺人鬼 データセンターの係員 所轄署の署長 —- 捜索隊員たち 少女 看護婦 お婆さん —- 男性ニュースキャスター 女性ニュースキャスター —- その他 |
ロケ地 | 神奈川県(相模湖周辺) |
撮影協力 | さがみ湖ピクニックランド(現在・アクセス)、東放学園専門学校、社団法人静岡県航空協会 |
備考 |
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Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- あらすじ
黒木警察庁長官直属の組織として迷宮入り事件を主に扱う部署「警察庁特別捜査室」。そこは1975年5月に新設された「GOVERNMENT MEN」を継承する部署として再編成され、所属する捜査員たちは通称「Gメン」とも呼ばれていた。
警官殺人未遂の容疑者・碓井猛の護送を要請された特別捜査室(Gメン)。碓井は急性骨髄性白血病患者を救う為のドナーでもあった。
結城肇警部補と小森四郎刑事が護送の任務にあたるが、護送中隙を突いた碓井は小森の拳銃を奪い逃走を計る。とっさの判断で、自分と碓井を手錠で繋いだ結城だったが、県警は碓井射殺命令を下し異常な山狩りを開始する。
黒木警察庁長官は、室長の鬼沢平吉警部に二人の身柄を確保するよう司令を下す。高木圭子刑事は結城と碓井が潜伏しているとみられる山間部捜索のためヘリコプターで現地に飛んだ。
手錠をつないだままの結城と碓井は山岳地帯を彷徨うが、碓井には警官を襲撃する理由があった。二人は山狩りをする県警狙撃部隊に発見され滝の上で取り囲まれる。しかも狙撃部隊の銃口は結城にも向けられていた。
Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- ポイント

- 変装の達人 警部・鬼沢平吉のファイルEの続編
- かつての「Gメン」のように「警察庁特別捜査室」もGメンと呼ばれていた
- お互いを手錠でつないだままの逃走
- 山間部でのヘリコプター捜索シーン
- 激流下り、ロッククライミング、ガンアクション
- 警察庁ビルの設定はGメン本部ビルではなく「特許庁」
「Gメン93春 第一級殺人の女」から7年経過した今回の「Gメン」はかなり往年の「Gメン75」に寄せた作風で根底に流れるテーマも往年のファンにとっては十分楽しめると思う。
一列横隊のオープニングやエンディング、CMへ入る前のアイキャッチも復活。何と言っても菊池俊輔先生の「Gメン75のテーマ」や主題歌「面影」まで復活している。
手錠のままの逃走や山間部をヘリコプターで捜索するシーンなど今回のストーリーを追ってゆくとなつかしい当時の作品が思い起こされる。東映と合作でもっと「Gメン」色を出してほしいと思ったくらいだ。
しかし、特別捜査室室長の変装や結城の武器のトランプ投げ。これは「キイハンター」の数々のエピソードや初期の黒木鉄也(丹波哲郎)のコイン投げがダブってしまうし、さらにこの結末。この締めは「バーディー大作戦」再びかと思えてしまう。

「Gメン75」「Gメン82」だけのファンなら違和感アリアリだと思うけど、「キイハンタースペシャル」として見るなら自分のようなオールドファンにとってはなつかしく感じる味付けではなかろうか。展開もスリリングでいい。
だが、テーマ曲を「菊池俊輔サウンド」にするなら、同じ作曲家で編曲や劇伴編曲もお願いしてほしかったと思う。自分が作曲家の立場ならちょっと抵抗感じる部分である。
なお、自分が知る限りでは本放送終了後の地上波やCSでは一度も再放送されていないと思う。DVD、ブルーレイとも未発売。理由は不明。
帰って来た菊池俊輔サウンド|1981年・近藤照男ドラマとの決別から2000年、2001年の限定復活!音楽担当変更の経緯と私的考察

菊池俊輔サウンド復活までの流れ | ||||
Gメン75 | 使用箇所 | 菊池俊輔 | ピエールポルト | 義野裕明 |
304話 | ○ | |||
特報<GUY&GIRLS> | ○ | |||
305話 | ○ | |||
特報<A> | ○ | |||
306話 | ○ | |||
特報<B> | ○ | |||
307話 | ○ | |||
308話予告(本放送) | 無 | 無 | 無 | |
308話予告(CS、DVD) | ○ | |||
308話~ | ○ | ○ | ||
Gメン75スペシャル(平成) | 1話 | ○(作・編曲) | ○(劇伴編曲) | |
2話 | ○(作・編曲) | ○(劇伴編曲) |
1981年4月18日、Gメン75 306話「サヨナラGメンの若き獅子たち!」を最後に「スパイキャッチャーJ3」、「刑事さん」など1960年代からの近藤照男ドラマから身を引いた作曲家・菊池俊輔氏。
19年の長い月日を経て再び近藤プロデューサーが手掛ける「Gメン75スペシャル 帰って来た若き獅子たち」で堂々復活!
往年のオープニングテーマ「Gメン75のテーマ」とエンディング主題歌「面影」がファンの下に帰って来た。しかしあくまで「Gメン75スペシャル<1><2>」のみの限定的な復活であり、それ以降は近藤照男ドラマでは菊池サウンドを聴くことはなかった。
2001年12月16日に開催された「菊池俊輔先生を囲むオフ会」。ここに参加した時、特撮やアニメ音楽とともに「Gメン75」の音楽に関することもお聞かせいただく機会に恵まれた。
復活といえども菊池俊輔氏だけの作曲、編曲ではなく「Gメン75」末期と「Gメン82」以降をバトンタッチした義野裕明氏による劇伴編曲との共作だったこと。
独立した音楽家である菊地氏は曲の使用は承認されたものの、劇伴編曲を担当した義野裕明氏も含めて両者の心中は察するしかできない。複雑な思いがあったかもしれない。
菊池俊輔氏がGメン75を降板するまでの経緯は、上記の表に時系列でまとめておいた。以下はオフ会で菊池氏からお聞かせいただいたことである。
1980年頃からはGメンの曲に新風を吹き込めという近藤照男プロデューサーからの幾度かの強い意向があったこと。菊池俊輔氏としては「Gメン75」のテーマ曲は「Gメン75のテーマ」だ。オープニングテーマは何度も替えるものではないという譲れない強い意志があったこと。
菊池俊輔氏が「Gメン75」降板を決意するにあたって近藤照男プロデューサーとの間で幾度かのやりとりがあったと思われる。
これはあくまで私見だが、菊地氏降板までの経緯は、オフ会でのお話、後の雑誌「刑事マガジン(辰巳出版)」山本逸美(選曲)氏へのインタビュー記事を踏まえて次のような流れがあったと思っている。
・近藤照男「新風を吹き込みたい」
・菊池俊輔「テーマ曲は替えるべきではない」
【私的推測】
「テーマ曲は変更しても編曲は菊池俊輔で」ピエールポルト・菊池俊輔共同でという近藤照男氏の意思が新メンバー登場ギリギリ迄あったと思われます。
・テーマ曲変更⇒菊池俊輔難色(オフ会での菊池談)
・307話前編・ピエールポルトでクレジット
(308話予告編・菊池曲で制作)
・近藤照男・菊池俊輔物別れ
・308話予告無(本放送)
・308話後編・義野裕明参加
(以降ピエールポルト・義野裕明)
▼
近藤照男⇒義野裕明
「俊輔と違いすぎる」⇒修正(参照:刑事マガジン)
「警察庁・特別捜査室」の組織構造考察
黒木警察庁長官
|
警察庁・特別捜査室
鬼沢平吉警部<捜査室長>
結城肇警部補
小森四郎刑事
高木圭子刑事
白川達也刑事
「警察庁・特別捜査室」の設定は前作「変装の達人 警部・鬼沢平吉のファイルE」と同じ”迷宮入り事件専門の特別部署”である。スペシャリストキャリアを全面に出すメンバーは存在せず、ミスやトラブルを引き起こした捜査官が集められた組織という設定も変更なし。
普段は無気力に見えるがいざとなったら特殊技能を発揮し結果を出すいわば初期「キイハンター」の黒木鉄也の部屋にたむろするメンバーのイメージそのまま。
特捜室捜査員=Gメンに注目してみると「Gメン’93春・第一級殺人の女」同様、過去の「Gメン75」に由来したネームがあった。
結城警部補・(京本政樹)である。前作「変装の達人 警部・鬼沢平吉のファイルE」では「結城肇」とだけ告知され不明だった警部補という階級。これが明確にされていた。
しかし、ココは「Gメン75」との関連を強く打ち出してくれればなお高まったであろう。かつての警視庁幹部「結城警視正(中丸忠雄)」の親族かと思い期待感を膨らましていた。

さらに斎藤陽子氏が演じる「高木圭子刑事」。ファーストネーム・圭子は往年の響圭子刑事(藤田美保子)を思い起こさずにはいられない。
個人的には、細かなところでも往年の「Gメン75シリーズ」との繋がりをもっと感じたい復活劇だった。
Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 放送週の記事
※2000年6月23日(月)放送当日の新聞記事はどこへ行ってしまったのか見当らない。各種雑誌記事はどの広報も期待感を高めるには十分な露出でありがたかった。
Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 当日までの特集記事
本格的にGメン75タッチで再登場となったためかテレビ誌以外でもおおがかりな特集が掲載された。特に写真週刊誌「FLASH」(2000年10月31日号)は好意的なボリュームでよかった。「Gメン75」からの歴代メンバーの名場面や丹波哲郎御大のインタビュー、新メンバーの斎藤陽子氏へのインタビューもあって「永久保存版」的な内容だった。
結城警部補役の京本政樹氏が当時連載されていた「HYPER HOBBY」も出演者自らの視点で情報提供していただけ実に貴重な資料となった。
Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 視聴率
「Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち-」の視聴率は、(関東)13.8%、(関西)20.6%だった。「Gメン75」終了後では「Gメン82」を含めて最もいいスコアといえる。
当日は日本シリーズもあり関東地区は巨人戦のためかドラマ関係は関西より低めだがまずまずの結果といえる。この結果を持って第二弾が制作されることになった。
Gメン75スペシャル-帰って来た若き獅子たち- 当時の予告編

予告編文字お越し
-Gメン75のテーマ-
ハードボイルドGメン75 熱い心を強い意志で包んだ人間たち
結城「病院に連れてってやる!お前の骨髄を待ってる人のためにな。」
黒木「もう一度調べ直す仏要はないか?」
鬼沢「身柄を確保したらヘリで病院へ連れて行け」
旋回するヘリコプター
圭子「了解!」
武装警官に包囲される結城、碓井
結城「撃つな!!」
銃声
滝壺に落下する結城、碓井
「特報」と文字は出ないが「Gメン75のテーマ」、効果音、セリフ入りと往年の「特報」をヒシヒシ感じる予告編だった。やはりGメンには横並びのオープニングがよく似合う。「Gメン93春 第一級殺人の女」もこうあるべきだった。
VTR撮影でなく、フィルム撮影なら尚よかったが。
