月曜ドラマスペシャル「五つの顔の変装刑事 右京警部補ファイルE」丹波哲郎
月曜ドラマスペシャル「五つの顔の変装刑事 右京警部補ファイルE」 | |
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仮題 | 右京警部補ファイルE-姿のない殺人-特殊メイクの達人!千の顔を持つ男 |
原作 | -(オリジナル) |
放送枠 | 月曜ドラマスペシャル(月曜夜9時) |
放送 | 1996.05.20 |
脚本 | 今井詔二(表記:ヲ⇒テ)、横田与志 |
撮影 | 松村文雄、臼木敏博 |
監督 | 瀬川昌治 |
プロデューサー | 近藤照男 |
プロデューサー補 | 多賀さつき、斉藤勢津子 |
テーマ曲 | YOU ONLY LIVE TWICE music by JOHN BARRY(Song Sung by NANCY SINATRA) |
音楽 | 義野裕明 |
類似プロット | - |
製作協力 | 東映 |
製作 | 近藤照男プロダクション・TBS |
出演 (警察庁) |
黒木警察庁長官(丹波哲郎) |
出演 (警察庁・特別捜査室 SPECIAL CRIMINAL TASK FORCE) |
右京大介警部補(高嶋政伸)28才・特技:変装、FBI留学経験有 水原真木子警部補(工藤静香)26才・射撃のプロ、FBI留学経験有 坊条克昌警視(松方弘樹)49才・特別捜査室室長 |
出演 (神奈川県警・箱根署) |
安元刑事(赤坂晃)25才 鳥山警部(鈴木ヒロミツ)35歳 谷崎署長(沼田爆)56歳 江藤刑事(亀山忍)33歳 |
出演 (主要警察以外) |
冨士眞奈美、沖田浩之、寺田農、石橋保、深浦加奈子、南明子、福田健次、小林正希、羽村英、山浦栄、木村修、城春樹、広網裕子、工藤ゆかり、水島由里、阿部圭馬、堀正彦、内木場金光、神田卓典、三村晃引、鈴木真也、牛島辰也 /大野剣友会/東映アカデミー/稲川素子事務所/ウォーク 林五郎、米田一代、芹沢喜和、長田ひろみ、宮田普也、根上ツトム、夏鳴稔、後藤尚寿、勝又善洋 |
登場人物 (台本) |
【記載順】 右京大介警部補(高嶋政伸)(28才) 水原真木子警部補(工藤静香)(26才) 安元刑事(赤坂晃)(25歳) —- 黒木警察庁長官(丹波哲郎)(元Gメン) —- 坊条克昌警視(松方弘樹)(49歳) —- 結城秀子(冨士眞奈美)(51才)(君也の母) 結城君也(沖田浩之)(ワイン蔵のオーナー) —- 野々村竜一(寺田農)(48才) —- 鳥山警部(鈴木ヒロミツ)(35才) 谷崎署長(沼田爆)(56才) 江藤刑事(亀山忍) —- 監察医 木村涼子(深浦加奈子)(44才) —- スーパー店員・鳥山実(19才)(鳥山警部の甥) 爆弾魔・石田透(21才) 田向刑事(本庁の刑事) 浅見刑事(本庁の刑事) 山瀬助手(34才) フロント 高野 野々村由美子(19才)(野々村竜一の娘・痴漢の被害者) 田島杏子(殺人被害者) 佐々木紀子(29才)(二年前の殺人被害者)(鳥山警部の婚約者) 三沢友子(24才)(殺人被害者) 痴漢 ヤク中の痴漢 その他 |
ロケ地 | 箱根 |
タイアップ | 【撮影協力】箱根ホテル小涌園(アクセス)、白百合醸造、コンドルハイヤー、旭 |
備考 | Gメンとの関連付け(セリフ):坊条「長官のGメン時代の(略)」黒木「Gメン?わしが現役だったころは(略)」 |
五つの顔の変装刑事 右京警部補ファイルE あらすじ
箱根の山村で手斧を使った連続女性殺人事件が発生した。所轄署の捜査で一人の青年・結城君也が逮捕されたが彼は無実を主張し捜査は暗礁に乗り上げた。
その頃、警察庁特別捜査室では連続ビル爆破事件を内偵していた。特別捜査室とは所轄や警視庁では手に負えない迷宮入り事件を扱う特殊セクションで1年前に新設された部署だった。
ある日、特別捜査室に一人の女性・君也の母親である秀子が室長・坊条克昌警視を訪ねて来た。息子を助けてほしいと願い出る。
連続女性殺人事件の捜査を買って出た坊条は、右京大介警部補と彼の同僚・水原真木子警部補を箱根へ向かわせた。
坊条は箱根で発生した連続殺人の手口が20年前のある事件に酷似していることをつきとめる。それは警察庁長官・黒木がGメン時代に手がけた事件で、台風の土砂崩れで出て来たバラバラ白骨死体に繋がっていた。
坊条は詳しい話を聞くため黒木と面会する。
五つの顔の変装刑事 右京警部補ファイルE ポイント
- Gメン・黒木警視正が「黒木警察庁長官」になって登場
- 「Gメン時代」に言及したセリフ有
- Gメン本部ビルが「東京・警察庁」
- 私語がほとんどなく捜査に徹したメンバー
見どころとしては何と言っても上記4つ。「Gメン75」シリーズを意識した2時間ドラマである。主人公の右京大介警部補(高嶋政伸)はFBI研修経験を持つスペシャリストで特殊メイクを駆使した捜査が得意。
同僚の水原真木子警部補(工藤静香)もFBI研修経験を持ち射撃が得意。イメージとしては津川螢子警部補(夏木マリ)をベースにしたキャラが感じられる。爆弾魔に拳銃を突きつけ白状させる際の「1.2.・・・」というシーンは絶妙。
そしてボスは室長・坊条克昌警視(松方弘樹)。彼らはほとんど私語がなく捜査活動中心のセリフのみ。
3人が所属する部署は警察庁に一年前に新設された迷宮入り捜査専門の捜査クループ<特別捜査室>という設定である。
「五つの顔の変装刑事 右京警部補ファイルE」での警察庁は、なんと「Gメン本部」ビル。1975年以降修学旅行バスでもアナウンスがあったと聞くおなじみのビルがなつかしい。
メンバーの描き方は捜査に徹した「Gメン75」のイメージで、1993年4月12日に放送された「Gメン’93春 第一級殺人の女」よりもGメンテイストにあふれるタッチだった。
扱われる猟奇殺人の手口は、警察庁長官・黒木のGメン時代の事件に酷似していると言及しているが、「Gメン75」「Gメン82」、はたまた「キイハンター」から「スーパーポリス」までを見渡しても該当するエピソードは見当たらない。
本放送当時、後日「Gメンの黒木が警察のトップになって登場していた!」と視聴された方に教えていただくまで全く知らなかった作品。本放送は未見でどんな予告編だったか、どんな雑誌広告があったのかも実体験していない。
再放送で見る限り劇中の音楽もテーマ曲も「Gメン」をはじめ過去に使用された曲はなし。
なお、本放送終了後地上波で再放送が確認できたが、自分が知る限りではCSでは一度も放送されていないと思う。DVD、ブルーレイとも未発売。
「警察庁・特別捜査室」の組織構造考察
警察庁・特別捜査室
坊条克昌警視・特別捜査室室長
右京大介警部補
水原真木子警部補
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黒木警察庁長官
黒木警察庁長官の「直属の組織」かどうかの明言は無し。
台本では、警察庁上層部の会議で「特別捜査室」を存続させるべきか否かがまた議題に上がったと黒木が語るシーンがある。黒木は反対し怒鳴りつけるところまでが言及されている。
推測だが、「警察庁・特別捜査室」はまだ黒木直轄ではない部署と思われる。
放送当日の記事「五つの顔の変装刑事 右京警部補ファイルE」
リアルタイムで黒木ボス登場の情報が無く未読。テレビ誌等でどんな告知がされていたのか興味深いので調べてみたい作品。