Gメン75 第6話は、陥落寸前のサイゴンから逃れたベトナム政府高官を狙うベトナム人留学生と響圭子刑事(藤田美保子 現・藤田三保子)の葛藤
第6話 コルト自動拳銃1911A1 | ||||||||||
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仮題 |
コルト自動拳銃1911A1(※シナリオ#6) | |||||||||
放送 | 75.06.28 | |||||||||
脚本 | 高久進(池田和雄、井口真吾) | |||||||||
撮影 | 下村和夫(1975年度日本テレフィルム技術賞・受賞) | |||||||||
監督 | 鷹森立一 | |||||||||
役名(台本) |
キム・ルオン 順子 ナオミ グエン・ニュー ニック・カーター あかね 酒巻 松崎 医師 鑑識課員 フロント 米兵A 米兵B 若い男 若い女 マスター 支配人 |
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出演 | 黒木 | 関屋 | 草野 | 津坂 | 山田 | 圭子 | - | - | - | - |
主演 | 響圭子刑事 | |||||||||
ゲスト |
中島ゆたか 織田あきら(刑事物語 星空に撃て!/伊達浩介刑事) 森秋子 東野孝彦(東野英心) 三原葉子 片岡五郎(片岡光雄) 日吉としやす 河合絃司 山浦栄 小笠原剛 —ノンクレジット— ロルフ・ジェーサー(ロルフ・ジェッサー) |
備考 | 熱海ロケ 撮影:ホテルニューアカオ |
Gメン75 第6話 コルト自動拳銃1911A1 あらすじ(ストーリー)
1975年4月28日サイゴン陥落3日前。黒木警視らGメンは軍用機でマリファナを密輸するGI・ニック・カーターを追っていた。ニックはベトナム戦争に従軍した兵隊。彼はベトナムに軍事物資を輸送し帰路マリファナを空輸。それを売りさばいているという情報を警視庁公安部から受けていた。
だがニックは深夜、所持していた軍用拳銃を奪われそのまま路上で射殺された。発砲したのはキム・ルオンという留学生で軍用拳銃を奪ったまま逃走。響圭子刑事はキムと面識があった。数年前アジア学生交流会に出席したキムと出会っていたのだ。キムには日本人の恋人・順子がいて今は幸せに暮らしているはずだった。
関屋警部補は順子を参考人として取り調べるがキムの行方は不明。順子は関屋らに一枚の写真を突きつける。その写真には後ろ手に縛られたベトコンのコメカミに拳銃を突きつけている男が映っていた。その男こそベトナム国家警察長官のグエン・ニュー。しかも拳銃を突きつけられているベトコンはキムの兄弟でグエンに虐殺されたことが判明する。
一方、陥落寸前のサイゴンに見切りをつけた南ベトナム政府高官・グエン夫妻が極秘来日。熱海に向かうという情報がGメン本部にもたらされた。黒木はキムがグエン夫妻の命も狙っていると睨み、圭子らを伴い熱海に飛ぶ。山田刑事は殺されたニックの体内から二発の弾丸が発見されたことを知り黒木に報告。黒木はグエンに面会を申し出る。
Gメン75 第6話 コルト自動拳銃1911A1 解説・見どころ
- 動乱のベトナムを背景に引き金を引くベトナム留学生の過去
- 黒木警視とベトナム国家警察長官との駆け引き
- 響圭子刑事・初主演
国際派Gメン・響圭子刑事(藤田美保子-現:藤田三保子)の初主役作品。1975年当時の国際情勢を背景に、動乱のベトナムと日本を結んでの国家犯罪にGメンが挑戦する。国際的視野で描かれるGメン75面目躍如の一作。初期のGメンは、「バーディー大作戦」の残りの枠を消化するつなぎ的な意味合いからスタートしたいきさつがあるが、他の刑事ドラマとは一線を画す作風が第一話から炸裂していた。
主題歌”面影”のメロディの多用で、哀愁を漂わせたムードを演出しつつドラマはハードに辛口にドライに仕上げて行く手法は新鮮である。バイタリティ溢れる若きエリート・関屋警部補を筆頭に、大都会をとにかくつっ走る若手秘密警察官たちの活躍は、強烈なイメージを視聴者に植え付けた。
「Gメン75」が他の刑事ドラマと異なるのは、女性捜査官の活躍である。当時、女性捜査官にスポットを当てて描いた作品は少なかった。デカ部屋のお茶くみや画面を添える役目が大半であったが、拳銃を構え町を走り、凶悪犯を取調室で理詰めにするシーンはGメンでしか見られない斬新な特徴だと感じた。
今回の舞台は伊豆半島の保養地・熱海。パノラミックな風景をバックに女性Gメン・響刑事が旧知の友人を追うハードアクションを披露する。
Gメン75 6話 雑誌記事
放送当時の番組宣伝記事。シナリオと本編は結末が全く違う。シナリオ段階の方が本来の「Gメン75」らしい幕引きと感じるが、いかなる理由で変更されたかは今となってはわからない。