Gメン75 133話は、日本政府・内閣情報室極秘指令<後編>来日した東南アジア経済援助疑獄事件の証人(エロル・シュナイダー)の生死を執拗に確認しようとする政界の黒幕と殺しの任務を請け負った特殊部隊秘密工作員の正体!
第133話 死体の首を折る男 | ||||||||||
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仮題 |
Gメン恐怖の四日間 死体の首を折る男(シナリオ#133.134) |
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シリーズ名 | - | |||||||||
放送 | 77.12.03 | |||||||||
脚本 | 高久進(池田和雄、井口真吾) | |||||||||
撮影 | 吉田重業 | |||||||||
監督 | 鷹森立一 | |||||||||
役名(台本) |
松宮利夫(松宮外科病院・院長・医学博士/60歳) 松宮朝子(女医・27歳) 麻生信行(内閣情報室・室長) 内海甲子雄(特殊部隊隊員)※後編 門馬委員長※後編 野沢(救急隊員) 児島(救急隊員) 北川捜査主任※後編 刑事A※後編 白バイA※後編 白バイB※後編 銃砲店の経営者※後編 特殊部隊の責任者※後編 交通係の係長 女の秘書 ジョゼフ・シュナイダー(ユダヤ系の国際金融ブローカー) 米軍将校(※登場人物欄漏れ・本文記載でセリフ有) |
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出演 | 黒木 | 立花 | 草野 | 山田 | 中屋 | 涼子 | 小田切 | - | - | - |
主演 | 黒木警視/Gメン全員・小田切警視 | |||||||||
ゲスト |
高橋昌也 根上淳 有吉ひとみ 溝口舜亮(滝俊介/江戸川乱歩シリーズ明智小五郎、明智小五郎) 嵯峨善兵 小瀬格 河合絃司 相馬剛三 五野上力 峰洋子 福岡康裕 エロル・シュナイダー(ノンクレジット) |
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タイアップ | - | |||||||||
類似プロット | キイハンター 84話「殺人狂騒曲」 | |||||||||
撮影日 | - | |||||||||
ロケ地 | 山梨(富士山麓・河口湖周辺) | |||||||||
収録 |
(1)FOREVER:- (2)BEST SELECT:- (3)BEST SELECT(女Gメン編):- (4)DVD-COLLECTION I:- (5)DVD-COLLECTION II:〇 (6)SELECTION一挙見Blu-ray(=DVD1~5):〇 |
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備考 | - |
Gメン75 第133話 死体の首を折る男 あらすじ(ストーリー)
東南アジア経済援助に関する国際汚職事件の証人として日本政府の依頼で来日した国際金融ブローカー・シュナイダーが狙撃され死亡した。
暗殺はなかったことにし、政界に巣食う黒幕を焙り出そうとする黒木警視らGメン。そして、シュナイダーの死を執拗に確認しようとする謎の暗殺団。
シュナイダーを手術した松宮院長も外出先の山小屋で死体となって発見された。両手を縛られた状態で天井からロープで吊るされ首の骨を折られるという残虐な手口に立花警部補らは色めき立つ。
国会での疑獄事件解明の特別委員会開催が迫る中、松宮院長の娘・朝子の協力で小田切警視は殺し屋の素性を割り出した。殺しの手口から特殊訓練を受けたプロの仕業であることが判明する。西ドイツのGSG9(連邦警察・テロ対策特殊部隊)、イギリスのSAS(陸軍特殊部隊)と同様の訓練を受けた特殊部隊が日本にも存在する。
彼らは日本政府直属の対テロ組織用に編成された秘密部隊だった。その一員を利用した暗殺と判断した黒木らは特殊部隊隊員・内海甲子雄を追いつめるが、逮捕寸前に自決されてしまう。捜査は再び暗礁に乗り上げてしまった。
黒木と小田切は殺しの背後で糸を引いている人物に気づきはじめる。
Gメン75 第133話 死体の首を折る男 解説・見どころ
- ロッキード疑獄事件をヒントに企画された国家犯罪を暴くシリーズの後篇
- 来日した証人は暗殺者の手により死亡
- 証人は生きていることにし背後に蠢く闇を焙り出そうとするGメン
- 政府直属の特殊部隊が存在する
- 政界に巣食う黒幕とつながる人物
放送当時政財界を揺るがしたロッキード疑獄事件を元に企画された国家犯罪を暴くシリーズの後篇。富士山麓を背景に奏でられる劇伴「闇に蠢く陰謀」(作曲:菊池俊輔)が実にスリリング。
後編は証人の口封じをした実行部隊と、殺しの指示をした日本政府高官の黒幕の焙り出しが焦点。誰にも知らせるわけにはいかないGメンの秘密捜査を緊迫したタッチで描いて行く。
政界の中枢に巣食う黒幕は暴かれるのかという展開は実にスリリング。見ごたえある高久進脚本のフィナーレやいかに。
巨大な闇の描き方は後のGメン75 251話「Gメン対エーゲ海の骸骨」に通じるものがある。解決編と見るべきかさらなる捜査への序章とみるべきかは視聴者それぞれの判断に委ねられる。
作品のプロットは、キイハンター 84話「殺人狂騒曲」が源泉と思われる。スリリングな展開はそのままで当時の世相を新たに融合させた傑作シリーズ。作品は「Gメン75SELECTION一挙見Blu-ray」(2020年11月11日発売)でも鑑賞できるのは本当にありがたい。
Gメン75 第133話 死体の首を折る男 当時の資料
番組解説記事
※証人の手術を担当した外科医も消された!殺しの手口から特別に訓練された部隊による犯行と睨む黒木警視。
※番宣写真は上記新聞のモノと同じと思われるが資料紛失により失念。放送終了後43年という月日の重みを感じる…。
※番宣写真はなし。週刊テレビ番組誌は写真は少なめだが、次のような特集記事が充実していることがある。調査も侮れないテレビ雑誌である。
※関東地区(夜)の部では第8位。この週の刑事、アクションものジャンルでは「Gメン75」のみがトップテン圏内入り。
若林豪インタビュー「ひと 寡黙の中に秘める男のロマン!!若林豪」(一部抜粋)
「インタビューって好きじゃないんですよ」
「二十歳になるまで役者になろうなんて考えたことはなかったですよ」
新国劇に入団したのは専修大学を卒業してから
「どうせ芝居をやるなら男っぽい方がいいと思って・・・」
この”男っぽさ”が役者・若林豪の売り物。
『Gメン75』の立花警部補も『破れ奉行』向井将監も男の臭いをムンムンさせているのだ。実際の彼は男っぽさの中にも甘さを兼ね備えた好男子だ。
「人間は喋って納得するより、自分の中で燃焼させる方が大切だと思うな」
ひたすら不言実行で、演技研究に務めているのだ。
長崎県出身。三十七歳。本名・森武久明(インタビュー記事:寺田和夫)
※モノクロ1ページで特集された「若林豪インタビュー」。役に対する若林豪氏の思いのほか、子煩悩なプライベートの様子が垣間見える特集記事である。
台本
※前編・後編の合本だがシリーズ名は特に記されていない。(キイハンター161話・162話と同様)