Gメン75 342話は、知り会わなければよかった!受けた善意がきっかけで迷宮入り事件の解明となるはずだったが立花警部(若林豪)にとっては辛い言葉とともに茨の道を歩むことになる…
第342話 ストッキング絞殺事件 | ||||||||||
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仮題 | -(シナリオ#-) | |||||||||
シリーズ名 | - | |||||||||
放送 | 81.12.26 | |||||||||
脚本 | 高久進(池田和雄、井口真吾) | |||||||||
撮影 | 下村和夫(1975年度日本テレフィルム技術賞・受賞) | |||||||||
監督 | 下村和夫 | |||||||||
役名(台本) | - | |||||||||
出演 | 黒木 | 立花 | 草鹿 | 古田 | 風間 | 陽子 | - | - | - | - |
主演 | 立花警部 | |||||||||
ゲスト |
坂東正之助(河原崎権十郎) 沢井桃子 鈴鹿景子 梅津栄 出光元(東光生、東晃声) 戸沢佑介 庄司三郎 山浦栄 名取幸政 桜井陽子 伊藤慶子 武田博志(武田ヒロシ)※当時の「若林プロモーション」関係者 宍戸久一郎 川村鉄平 佐々木修平(元倉田保昭アクションクラブ講師) 生江和夫 浦上嘉久 |
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タイアップ | - | |||||||||
類似プロット | - | |||||||||
撮影日 | - | |||||||||
ロケ地 | - | |||||||||
収録 |
(1)FOREVER:- (2)BEST SELECT:- (3)BEST SELECT(女Gメン編):- (4)DVD-COLLECTION I:- (5)DVD-COLLECTION II:- (6)SELECTION一挙見Blu-ray(=DVD1~5):- |
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備考 | 次回予告なし(新春特番終了後に流れる) |
Gメン75 第342話 ストッキング絞殺事件 あらすじ(ストーリー)
Gメン本部の立花警部に電話がかかってきた。先日、電車内で絡まれていたところを助けた野中幸代からだった。
彼女の実家を訪ねた立花は、幸代から「犯罪被害救援基金」に寄付をしたいと言われ嬉しく思った。幸代の善意を受けた立花は帰宅した父親の顔を見て不審なものを感じた。どこかで見た顔だった。
立花は捜査一課時代、ある金貸し商・上条せつ殺しの事件を思い出した。その事件は立花にとっても忘れられない事件だったが捜査のかいもなく迷宮入りとなっていた。
その時、立花がマークしていた容疑者が幸代の父親・野中タケオに似ているのだ。黒木警視正は7年前の未解決事件の捜査を立花に命じる。
立花は被害者の息子が城西署捜査課の刑事になっていることを知る。しかし、その上条刑事の妻・ふみ子は当時の殺人事件発見がきっかけで失語症になっていた。
上条とともに野中をマークした立花は何とか証拠をつかもうとするが、物的証拠が得られないまま幸代に知られてしまう。
幸代は立花の行為に不快感を示し「知り会わなければよかった」と言い放ち去って行く。傷心の立花に追い打ちをかけるような一報がGメン本部に入ってきた。
Gメン75 第342話 ストッキング絞殺事件 解説・見どころ
- 列車内暴力から救った女から「犯罪被害救援基金」へ寄付の申し出
- 挙動不審な表情を見せる被害女性の父親
- 被害女性と立花警部との間の亀裂
- 迷宮入り事件の解決の糸口と刑事になった被害者の息子
- 鉄拳!人間立花吾郎と立花警部の揺れ動く感情
今回は立花警部(若林豪)の職務としての行動と人間・立花吾郎の感情が交錯するシーンが見もの。
黒木ボス(丹波哲郎)の冷徹に見えるが本質を捉えて問いかける姿もいい。
警察側の犯罪被害者と立花らの合同捜査、警官としての立花の行動が元で深刻な犯罪被害者になってしまう女性。二人に関わる立花警部の人間としての心の揺れ動きが各ロールごとに次へ次へと最後まで見る者を引きつけて行く。
最後の最後で恐るべき真相がわかる展開を、追われる側も梅津栄氏をはじめとする名俳優陣が熱演。
これが本当にあと三ヶ月で終わってしまう番組なのかということを改めて実感した。
ファイナルシリーズは人情モノになったと言う方が当時も多かったが、人間を実に深く掘り下げたシリーズであると痛感する一作である。
Gメン75最終シリーズに手抜きなし。過去作品のプロットが目立つシリーズだがベースになった作品とは一ひねりした味付けになっているところもすごい。
最終シリーズ全25本中20本が高久進氏執筆(共作含む)という過酷さ。全盛期の「高久進」「池田雄一」「西島大」ローテーション時代とは異なった苦労がしのばれる。
「Gメン82」DVD-BOXの「特典ブックレット」での高久進氏インタビューにあった「発狂しそうだ」のお言葉が身に沁みる。
「犯罪被害救援基金」とは
人の生命又は身体を害する犯罪行為により不慮の死を遂げ、又は重障害を受けた者の子弟のうち経済的理由により修学が困難な者に対する奨学金の給与その他の犯罪被害者に係る救援事業・・・(略) 出典:公益財団法人 犯罪被害救援基金
Gメン75 第342話 ストッキング絞殺事件 当時の記事
※中部版では番宣写真なし。
※放送された秋・冬頃の若林豪特集記事。子供にサインをするページがあったと思われる(欠落)。老若男女問わず人気があったということが綴られてあった。
※特に1980~82年頃の週刊TVガイド誌人気投票ではほぼ毎期上位を若林豪氏がランクインしていた。