- 「スパイキャッチャーJ3」はキイハンターの原点?!企画・近藤照男30分特撮アクションドラマ
- スパイキャッチャーJ3は全26話!現存するフィルムは4作品?!
- スパイキャッチャーJ3は漫画版、小説版「暗殺教程」、原案「都筑道夫ドラマ・ランド」が存在する!
- 「スパイキャッチャーJ3」から「キイハンター」までの最古の記憶?!
- キイハンター、Gメン75、アイフル大作戦、バーディ大作戦、スーパーポリス他・近藤照男プロデューサーアクションシリーズのあらすじとサブタイトル、キャスト、放送当時の番組宣伝資料などを紹介
- Gメン’75、Gメン’82、キイハンター、アイフル大作戦、バーディ大作戦(バーディー大作戦)、スーパーポリス他|TBS、東映、近藤照男プロダクション・アクションシリーズ考察資料
「スパイキャッチャーJ3」はキイハンターの原点?!企画・近藤照男30分特撮アクションドラマ
スパイキャッチャーJ3基本データ | |
---|---|
原作 | 都築道夫 |
企画 | 近藤照男 |
音楽 | 菊池俊輔 |
出演 | J3(壇俊介):川津祐介 |
J2:江原真二郎 | |
J1:丹波哲郎 | |
放送 | 1965年10月9日-1966年3月31日 |
放送回数 | 全26話 |
制作 | NET/東映 |
スパイキャッチャーJ3は「キイハンター」や「Gメン75」をプロデュースした近藤照男氏が企画した30分特撮ドラマである。/NET(現テレビ朝日)系・1965年10月7日~1966年3月31日(木曜夜7時)放送・全26話。アイキャッチ画像の左からJ2(江原真二郎)、J1(丹波哲郎)、J3壇俊介(川津祐介)。
スパイキャッチャーとは、ニューヨーク国連本部にオフィスを置き、世界各国に支部がある国際警察秘密ライン<THE UNDERCOVER LINE OF INTERNATIONAL POLICE>の日本支部エージェント。彼らの活躍を描いた30分番組。
1作品を前編後編スタイルで放送。30分番組とはいえ60分番組1クールに等しい構成だ。
スパイキャッチャーJ3は全26話!現存するフィルムは4作品?!
現存するフィルムがNo.1「SOSポラリス潜水艦(前編)」No.2「SOSポラリス潜水艦(後編)」、No.4「SOS火山トンネル(後編)そしてNo.23、24を編集し1966年8月3日に劇場公開した「SOS危機一発」のみ。詳細はWIKIPEDIAで。
なお、「SOS危機一発」のプロットの一部は、後の『キイハンター』110話「首のない紳士の殺人計画」に流用されている。
訊くところによると、昭和30年代のテレビドラマは各作品当時数話を除いて放送後処分されていたらしい。「特別機動捜査隊」もモノクロ作品は100話分ほど欠落している。
特別機動捜査隊初期と人気を二分した「JNR公安36号」「鉄道公安36号」、さらには近藤照男氏が手掛けた「刑事さん」「ローンウルフ 一匹狼」などは、一部、または全話行方不明の作品も多数。
この事実を踏まえ「キイハンター」モノクロVerが全話保管され試聴できたことは奇跡に近く、本当にありがたいことだった。
スパイキャッチャーJ3は漫画版、小説版「暗殺教程」、原案「都筑道夫ドラマ・ランド」が存在する!
スパイキャッチャーJ3は漫画版(マンガショップ刊)、小説版『暗殺教程』(光文社文庫刊)、原案『都筑道夫ドラマ・ランド』(徳間文庫刊)で読むことができる。
小説版の『暗殺教程』は大人向けに手直しされたスパイ小説。舞台も日本、香港、マカオとスケール大きく描かれている。尚、小説版ではJ3のネームが、壇俊介ではなく 吹雪俊介 となっている。シナリオ「SOSポラリス潜水艦」も掲載。
「吹雪」という名も、「キイハンター」「Gメン75」に関連する名前だけに心ときめくものがある。本編の川津祐介氏が演じたJ3「壇俊介」は「キイハンター」の宮内洋氏が演じたキャラクターの名前でもある!
以下に現存する「スパイキャッチャーJ3」に関する書籍の目次を列記しておく。東映チャンネルやWikipediaによると現存するフィルムは先に述べたとおり4本のみ。
放送された本編と漫画や原案のストーリーがどのように違うのか、後の「キイハンター」以降の作品に影響を与えた作品があるのかないのか、詳しく検証できないのが残念。
書籍名 | 収録 | |
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暗殺教程 (小説) (光文社文庫刊) |
小説 | 暗殺教程 |
漫画 | SOSポラリス潜水艦 | |
シナリオ | SOSポラリス潜水艦 | |
エッセイ | 桃源社版あとがき | |
三一書房版あとがき | ||
集英社文庫版あとがき | ||
007との出会い | ||
重要無形文化財・大沢在昌(作家) | ||
<アクション編>解題・石井富士弥(ミステリー評論家) | ||
スパイキャッチャーJ3<上> (漫画) (マンガショップ刊) |
1話 | SOSポラリス潜水艦 |
2話 | SOS大金塊 | |
3話 | SOS死刑実験室 | |
4話 | SOS太陽エネルギー | |
5話 | SOS J3(前編) | |
スパイキャッチャーJ3<下> (漫画) (マンガショップ刊) |
5話 | SOS J3(後編) |
6話 | SOS絶体絶命 | |
最終話 | 読切・スパイキャッチャーJ3 | |
都筑道夫ドラマ・ランド ※スパイキャッチャーJ3に関する部分のみ列記 (原案) (徳間文庫刊) |
1話 | SOSポラリス潜水艦 |
2話 | SOS石油コンビナート | |
3話 | SOS火山トンネル | |
4話 | SOS原子力センター | |
5話 | SOS狂人コルホーズ | |
6話 | SOS大金塊 | |
7話 | SOS死刑実験室 | |
8話 | SOSダムサイト | |
9話 | SOSビールス研究所 | |
10話 | SOS太陽エネルギー | |
11話 | SOS閣僚会議 | |
12話 | SOSモナリザ特急 | |
13話 | SOSチューリップJ | |
- | 文庫版のためのあとがき(都筑道夫) | |
- | 解説(石井富士弥) |
スパイキャッチャーJ3の放送サブタイトルは直に調査していないため詳細はWikipediaで
「スパイキャッチャーJ3」から「キイハンター」までの最古の記憶?!
この「スパイキャッチャーJ3」をベースに丹波哲郎氏を中心とした秘密捜査官もので制作されたのが『キイハンター』だと言っても過言ではない。
現存する「スパイキャッチャーJ3」を改めて試聴してみると30分番組とはいえ前後編の構成。J3の愛車空飛ぶ「コルベット・スティングレィ」が登場するとはいえ、ストーリーはまさに骨太な「キイハンター」テイストだ。
私がまだ小学校にも上がってない幼少の時期。オープニングの一部は、父親と見ていた「鉄道公安36号」(年齢的に「JNR公安36号」ではないと思うが)のエンディングテーマ同様、最古の記憶である。
放送終了後、30年位経ってオープニングだけが収録された『TVヒーロー主題歌全集 特撮編 七色仮面から柔道一直線まで』(1985年)。このVHSテープを見せてもらう機会があったとき衝撃を受けたオープニングがまさに「スパイキャッチャーJ3」だ。
80年代初頭、東映撮影所でお会いした丹波道場に通う「Gメン75FCハードボイルド79」会員の方から聞かされた「30分物のキイハンター」。知らないなぁ…とその時思ったけど、この作品だったか!
作品名こそ『TVヒーロー主題歌全集 特撮編 七色仮面から柔道一直線まで』の試聴で初めて知った「スパイキャッチャーJ3」だが、ニューヨーク国連本部の全景にかぶさるナレーションを見て行くうちに忘却の彼方だった記憶が蘇ってきた。
チューリップのアニメーションに「TULIP THE UNDERCOVER LINE OF INTERNATIONAL POLICE・・・」腹にズンズン響くメロディで川津祐介氏登場。心ときめいた感触が戻ってきたのである。
現在は、現存する作品だけベストフィールド社から発売されているDVDソフト「スパイキャッチャーJ3」でも視聴できる。良い時代になったものだ。
※第二話「SOS火山トンネル」(前編・後編の合本)。
キイハンター、Gメン75、アイフル大作戦、バーディ大作戦、スーパーポリス他・近藤照男プロデューサーアクションシリーズのあらすじとサブタイトル、キャスト、放送当時の番組宣伝資料などを紹介
土曜夜9時はTBS・東映・近藤照男プロダクションアクションドラマ | ||
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番組
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放送年
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全話・サブタイトル・あらすじ
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1968-73 |
全262話
(あらすじ/サブタイトル) |
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1973-74 |
全56話
(あらすじ/サブタイトル) |
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1974-75 |
全54話
(あらすじ/サブタイトル) |
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1975-82 | ||
1982-83 |
全17話
(あらすじ/サブタイトル) |
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1985 |
全15話
(あらすじ/サブタイトル) |
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1982-2003 |
10作品
(あらすじ/サブタイトル) |
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1965 | ||
番組
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放送年
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全話・サブタイトル・あらすじ
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Gメン’75、Gメン’82、キイハンター、アイフル大作戦、バーディ大作戦(バーディー大作戦)、スーパーポリス他|TBS、東映、近藤照男プロダクション・アクションシリーズ考察資料
・番組制作
東映
TBS
近藤照男プロダクション
・中部地区番組本放送/「アクションシリーズ」再放送
CBCテレビ
・中部地区再放送(キイハンター/カラー編)
東海テレビ
・DVD、BD、ビデオ発売(スパイキャッチャーJ3/キイハンター/Gメン’75)
東映ビデオ
・DVD発売(Gメン82)
ポニーキャニオン
・CS放送
東映チャンネル
ファミリー劇場
・DVDコレクション発売(Gメン’75)
デアゴスティーニ
・DVD発売(アイフル大作戦/バーディ大作戦 バーディー大作戦/スパイキャッチャーJ3)
ベストフィールド
・番組資料
Wikipedia(Gメン75、キイハンターほか)
テレビドラマデータベース
テレビジョンドラマ(有限会社放送映画出版:編集発行人・斉藤耕路)
TBSテレビニュース
テレビグラフ「ラブリー」
福島テレビ20年史
台本(準備稿・改訂稿・決定稿など)
海外ロケ手帳
ペップノベルズ(ペップ出版:Gメン75/Gメン75II)
毎日新聞
朝日新聞 ほか新聞各紙番組欄
週刊TVガイド
週刊テレビ番組
週刊テレビファン ほかテレビ誌
ザ・ベストワン(学研)
週刊明星
平凡
スタア ほか芸能雑誌
週刊マーガレット
週刊少女フレンド
セブンティーン
週刊少年サンデー
ぼくら
女性自身
旺文社・学研【学年誌】 ほか関連雑誌
週刊時事
週刊文春
ドラマ(映人社) ほかシナリオ雑誌
佐藤肇回想録 恍惚と不安(猫亭通信:著者・佐藤肇 発行人・板垣哲郎)
南海奇譚(文春文庫:著者・津本陽 解説・高久進)
暗殺教程(光文社文庫:著者・都筑道夫)
スパイキャッチャーJ3完全版【上下】(マンガショップ 原作・都筑道夫 漫画・堀江卓)
千葉真一特集号(近代映画 10月号臨時増刊/1969年)
少年宇宙人(二見書房:著者・切通理作、原田昌樹)
刑事マガジン(タツミムック)
にっぽんの刑事スーパーファイル(洋泉社MOOK)
映画監督 深作欣二(ワイズ出版:著者・深作欣二 山根貞男)
大俳優 丹波哲郎(ワイズ出版:著者・丹波哲郎 ダーティ工藤)
香港アクションスター交遊録(洋泉社:著者・倉田保昭)
夫婦愛(アミューズブック:著者・藤木悠・晶子)
人生フルターン 私は負けない(NHK出版:著者・藤田三保子)
好き勝手 夏木陽介(講談社:編著・轟夕起夫)
ヒーロー神髄(風塵社:著者・宮内洋)
続・「差別用語」(汐文社:編者・用語と差別を考えるシンポジウム実行委員会)
こちら亀有公園前派出所(せんだみつを主演・東映実写映画版)徹底研究
・共同調査&共同制作(「ハードボイルド2000」キイハンターコンテンツ)
NWP夏目プロダクツ