キイハンター　第200話　SOS接吻泥棒

キイハンター　200話は、唇を奪われた女スパイ！来日した国際警察・ヨーロッパ某国支局のベテラン警官（岡田真澄）を親の仇と狙う青年（立花直樹）とキイハンター津川啓子（野際陽子）の悲恋をハードボイルドタッチで描く

第200話　SOS接吻泥棒 （共同調査：ＮＷＰ夏目プロダクツ）
仮題	SOS　接吻泥棒（※台本＃201）
シリーズ名	－
放送	72.01.29
脚本	小山内美江子
撮影	瀬尾脩
監督	佐藤肇（佐藤肇・回顧録）
役名（台本）	浅岡譲（ジョー） ロバーツ 梁東福（ガルサ）（45歳） 笹沢（梁の義弟） 礼子（笹沢の娘、梁の姪） 都筑 ジョーの父（浅岡） ジョーの母 ギャングＡ
出演	－	啓子	吹雪	－	ユミ	－	－	－	－	－
主演	津川啓子
ゲスト	岡田真澄 立花直樹（刑事くん／板垣一彦刑事） 内田朝雄 川辺久造 松下麻美子 中村孝雄 浜田晃 加地健太郎 岩本良子 五野上力（斎藤力、斉藤力、五之上力、五ノ上力） 比良元高 本保明啓（潮哲也） 白石恵美子
某国	レマチア（LEMACHIA）
タイアップ	－
ロケ地	－
類似シーン	プロット継承：アイフル大作戦　34話「接吻で始まった出来事」 Ｇメン75　288話「唇を奪われた女刑事」
備考	－

キイハンター　第200話　SOS接吻泥棒　あらすじ（ストーリー）

ヨーロッパ某国（レマチア）でガルサをボスとするギャング一味が銀行を襲撃、浅岡という男を人質にして逃走用のヘリコプターを要求してきた。現場を包囲する現地警察と国際警察のベテラン警官・ロバーツ。

懸命な説得にも関わらずギャング一味は抵抗。ロバーツ捜査官は浅岡の妻と子供の嘆願にも関わらず射殺命令を出したことにより人質の浅岡は死亡した。その後、銀行ギャングのボス・ガルサは国外逃亡、中国籍を得て梁東福として日本へ身を隠していた。

ロバーツ捜査官は梁東福を追って来日し、キイハンターの吹雪一郎に捜査協力を申し出た。一方、ロバーツ捜査官の強引な捜査で、父・浅岡を亡くした息子・譲も来日。復讐の鬼と化しロバーツ捜査官の足取りを追う。

そんな時、津川啓子はヤクザに追われている譲を救ったことから、彼がロバーツの命を狙っていることを知る。譲は啓子にほのかな思いを感じつつも執拗にロバーツを狙う。

一方、ロバーツは梁東福の姪の結婚式場で彼を強引に逮捕することを啓子に告げるが、民間人を巻き添えにしてでも職務遂行に執念を燃やすロバーツのやり方に啓子は強い憤りをぶつける。

キイハンター　第200話　SOS接吻泥棒　解説・見どころ

放送２００回目の記念作品とは謳われてないが、久しぶりのシリアスな心理描写に引き込まれる作品の一つ。肉親を強行捜査の巻き添えで殺された青年（立花直樹）と津川啓子（野際陽子）との悲恋。

今回こそ村岡特別室長（仲谷昇）以下、全員が絡んでほしいと痛感した傑作。キイハンターBEST SELECTION BOX（東映ビデオ）では未収録だが東映チャンネル（ＣＳ）で堪能できる。

秘密捜査官・啓子と憎しみに燃える青年との出会い、そしてお互いの気持ちが高まろうとした時の非情な幕引き。捜査と愛の狭間に揺れる人間・津川啓子の苦悩、某国警察官（岡田真澄）の強引な捜査方針になじめない啓子の任務との葛藤をハードボイルド・タッチで描く。

この作品は後のＧメン75　288話「唇を奪われた女刑事（収録：一挙見ブルーレイ＜東映ビデオ＞）」の基となったプロット。Ｇメン75ではＦＢＩから一時帰国した速水涼子刑事とＦＢＩ捜査官との悲恋。追いつめられた末のニューヨーク人質籠城事件に、捜査官の強引な捜査方針が絡む。その巻き添えで肉親を亡くした黒人青年が捜査官を狙うというもの。

アイフル大作戦No.34「接吻で始まった出来事（収録：コレクターズＤＶＤ ＰＡＲＴ２＜ベストフィールド＞）」でもプロット承継されている。どの作品もリメイクとはいえ、それぞれ見ごたえあり。

今回のキイハンターは心理描写が見所。佐藤肇監督ならではの幻想的なシーンは心の奥底に流れる思いを抒情的に見せてくれる。

国際警察本部の指令を遂行しつつも仲間として啓子さんの心情にも理解を示す吹雪一郎（川口浩）。某国捜査官に言い放つ最後の一言がいい。そして最後の最後の幕引きが何とも切ない。

今回のお休みは、ボス（丹波哲郎）、島ちゃん（谷隼人）、風間くん（千葉真一）
（サブタイトル別出演ランキングはこちら）

キイハンター　第200話　SOS接吻泥棒　当時の記事

※来日した当時の指揮官である国際警察官を狙う怒りと津川啓子へのほのかな思いが非情な結末へと繋がって行く。

※上記写真の切抜き記事。残骸だが当時の空気が感じられるため紹介。いつか完全版記事が収集で来たら差し替えしたい。