プロフェッショナル・キイハンター、次の赤いシグナルは・・・


          


No.103 
ダイヤルMに
      呼ばれた男 
     
   (70年3月21日放映)
  
 

 脚本・高久進、佐藤肇  撮影・瀬尾脩
 監督・佐藤肇
 出演者・黒木、啓子、吹雪、島、ユミ /壇 
 主役・島、壇
 ゲスト・深江章喜、宗方勝巳、三条泰子、高橋昌也、
 ジェームス・ウィルソン、アンドレ・ヒューズ、
 西沢利明ほか
 挿入歌:恋の風車
 (作詞/清水真智 作曲/菊地俊輔)


   


















 

 ☆
No.92で初登場した国際警察本部捜査官・壇 俊介が
 再び登場。以後、カラー化とともに出演回数が増え主役
 級の活躍をする。
 島ちゃんとコンビを組んでシリアスな演技を披露。
 今回は『Gメン75』No.43「
刑法第11条 絞首刑」の基に
 なったと思われるようなタイムリミットと闘うスリリングな
 展開が見所。1968年4月、黒人公民権運動の指導者・
 キング牧師暗殺事件を素材にしたハードボイルドタッチ
 の作品。史実を虚構に持ち込む作風は後の『Gメン75』
 に継承されて行く。近藤照男ドラマの真髄を堪能したい。
 余談ではあるが、冒頭のトランプをするキイハンターたち
 のシーン。リアルタイムの記憶が蘇って来たワンシーン
 であった。 
  

−あらすじ−
 キイハンターの黒木に密告電話がかかってきた。平和
 運動の黒人指導者・キング氏の暗殺犯人を知っている
 という。島と国際警察捜査官の壇は密告電話を基に
 捜査を開始。早見秀治を逮捕した。早見はその後裁判
 にかけられ死刑が確定した。
 だが、早見は無実を主張。島は無実を叫ぶ早見の姿、
 揃いすぎた証拠、謎の密告者に疑問を持ち、壇とともに
 事件の再捜査を開始する。
 島は彼が出入りしていたクラブへ出向き、壇は犯行の
 決め手となったライフルを調べ武器保管所へ飛んだ。
 そのとき、島と壇のもとに自分こそが真犯人であると告げ
 る早見哲が現れた。彼は死刑囚・早見秀治の兄だった。
 暗殺組織から足を洗おうとした弟の身代わりに暗殺を
 引き受けたという。だがキング氏暗殺を命令した組織の
 ボスを暴かねば弟・秀治の無実が証明できない。
 刑の執行までの時間はあと24時間・・・。
 キイハンターたちの息詰まる捜査が始まった。


 


No.104 
足のある 
      幽霊部隊 
     
   (70年3月28日放映)
  
 

 脚本・佐藤純弥  撮影・村上俊郎
 監督・小西通雄
 出演者・黒木、啓子、ユミ、風間 /村岡特別室長、
      壇 /小田切
 主役・小田切、啓子、ユミ
 ゲスト・加地健太郎、川辺久造、真山知子、
 室田日出男、蜷川幸雄、高須準之助ほか
 

   






























 

 ☆モノクロ編最終回。
 今回より国際警察(UNIPOL)・特別室の警察官役で
 小田切慎二が登場する。最初から正体を明かしての登場
 ではなくクライマックスで身分が判明するというデビューだ
 った。
 スリラー・タッチの異色作。類似作品としてNo.19「
死者から
 の電話
」、カラー編No.242「ジャンボ旅客機爆破事件」が
 ある。そしてそれから30年後の2002年9月、月曜ミステリー
 劇場『
軽井沢夫人』(出演:原田大二郎、丹波哲郎ほか)で
 もお目見えする。

 番組終了後、カラー編スタートの特報予告があったが、
 私が覚えているのはセスナから銃撃される風間くんの
 シーンのみ。夏目さまによるとこんな感じの予告編であっ
 たそうだ。【(通常の予告で使用される音楽は無し)
 セスナからのマシンガン攻撃、芥川隆行氏のナレーショ
 ン。”お待たせしました『キイハンター』がいよいよ次回か
 らカラーとなって登場します”・・・】
 残念なことに東映チャンネルでの予告編はカラー編へ
 続投とならなかったことからカットされてしまった。

 しかし、その後年を経て再度モノクロ編を放送した際、
 カラー化記念の特報はリアルタイム以来初めて公開され
 ることとなった。後にキイハンターDVDボックスが発売
 されたときには、なんと同じ予告編でモノクロ版が存在
 することが判明。
 カラー版、モノクロ版両方の予告編を楽しむことができた
 のである。リアルタイムですら放送されなかった映像に
 出会えるのもDVDボックス購入のメリットであろう。

 
−あらすじ−
 行方不明だった物理学者の田沼吾郎が白骨死体で発見
 された。田沼は人工ルビーを完成させたがその死因に
 不審な点があった。謎を探るため、キイハンターが行動
 を開始した。
 田沼の妻・悦子の家に謎の男たちが続々と集まって来た。
 そして彼らは皆、悦子の夫・吾郎だと名乗る。
 しかも皆、夫として振舞うのだ。4人目に現れた男はダン
 ディな紳士だった。その紳士もなぜか夫として振舞う。
 揃った4人の夫は口々に田沼が完成させたルビーの在処
 を追求してきた。恐怖におののく悦子は夫の遺書を見せ
 るが男たちは証拠にならないと告げる。
 わけがわからず気が狂いそうになった悦子は家から逃げ
 出そうとするが・・。


   
 特報
  
世界殺人集団 南国の決斗

                              
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