Gメン75 62話は、しまざき由理「面影」LPに乗せて描く青春群像!土曜日深夜放送の出来事「恋人ユッコ(桂木梨江)を捜せ!」拳銃片手に放送中のスタジオに立てこもった青年(佐藤仁哉)はなぜ犯行に走ったのか?!離れ離れになっている仲間と深夜放送を通じ励まし合う青年たちの絆
第62話 深夜放送ジャック | ||||||||||
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仮題 | 土曜日深夜放送の出来事(シナリオ#62) | |||||||||
シリーズ名 | - | |||||||||
放送 | 76.07.24 | |||||||||
脚本 | 池田雄一 | |||||||||
撮影 | 並木宏之 | |||||||||
監督 | 佐藤純弥(佐藤純彌) | |||||||||
役名(台本) |
柿沼次郎(20) ユッコ ジョー 千吉 A子(※DJ本人の名前でいきたいので「A子」と説明書き) 島田 板東 ディレクター アシスタント 放送局員 院長 運送会社の係員 客A 客B マスター |
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出演 | 黒木 | 草野 | 津坂 | 山田 | 圭子 | – | – | - | - | - |
主演 | 響圭子刑事 | |||||||||
ゲスト |
佐藤仁哉 桂木梨江 杉江廣太郎 滝波錦司 見之瀬一夫 寺町孝司 木村修 酢屋敏徳 青木卓 佐川二郎 沢田浩二 河合絃司 伊藤慶子 田口守 田中寛 城春樹 勝光徳 森山田石 徳田雅之 美原亮三 長田武士 窪田茂幸 鈴木了子 滝良子 |
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タイアップ | - | |||||||||
類似シーン | - | |||||||||
撮影日 | - | |||||||||
ロケ地 | - | |||||||||
備考 | 「追想」のほか、しまざき由理・アルバム「面影」より数曲選曲 |
Gメン75 第62話 深夜放送ジャック あらすじ(ストーリー)
二年前、響圭子刑事は暴走族から一人の少女・ユッコを救った。以来、ユッコとその恋人・柿沼次郎は圭子を慕っていた。
あるとき、拳銃密売ルート内偵で喫茶店を急襲した圭子は、背を丸めて店を出る次郎を見かけた。店のマスターの自白で、拳銃を次郎に売ったことが判明する。次郎は孤児院育ちで、離れ離れになった友と土曜日の深夜放送を通じて励ましあっていた。
圭子が放送局にかけつけてみるとそこには女性DJ・滝良子に銃口をつきつける次郎の姿があった。恋人のユッコを探せ!と要求する。
Gメン75 第62話 深夜放送ジャック 解説・見どころ
- 深夜放送を通じて仲間を励まし合う70年代の青年たち
- 圭子、DJと次郎の心のぶつかりあい
1976年、深夜放送ブームというか、当時の学生は「オールナイトニッポン」(ニッポン放送)、中部地方なら「ミッドナイト東海」(東海ラジオ)などを聴きながら受験勉強、アルバイトをしていた時代だ。好きな曲を番組宛にはがきでリクエストし、時には様々な悩み事を相談したりしながら喜びを感じ、涙を共有し元気をもらいながら暮らしていた時代のストーリーである。
今では、スマホを使いこなし自らが発信源となり、LINEやインスタなどで人と繋がれる時代。この作品を観るたびに、当時のアナログ的な伝達手段を懐かしく思い起こしてしまう。高校生だった自分はこの作品にいたく共感を覚えたものだった。
デジタル主流の現代とは異なる、”手作り”のぬくもりが感じられるコミュニケーションの場が”深夜放送”(ラジオ)だったのだ。テレビは深夜2時頃で放送終了していたあの頃にタイムトラベルしてる感覚で楽しめる。
人とのつながりの本質は同じなので、あの時代を知らない人にもどこか共感できるものがあるかもしれない。
Gメン75 62話 スペシャルゲスト「ラジオパーソナリティ・滝良子」
今回のゲストは、コンドールマンで名を知らしめた佐藤仁哉氏も然ることながら、アナウンサーの滝良子氏が劇中でも放送局側のパーソナリティーとして出演していることである。
滝良子さんは、熊本放送のアナウンサーを経て、1976年2月まで”いすゞ歌うヘッドライト~コックピットのあなたへ~”のパーソナリティを務めていた方。ラジオが活動の中心であり、滝さんの素顔を知らないリスナーも多かった時の出演である。
現役パーソナリティーの持ち味を活かしながら響圭子刑事(藤田美保子 現・藤田三保子)とともに、占拠された放送局で犯人の探し求めているガールフレンドや仲間に呼びかけるシーンを熱演。数ある「Gメン75」の作品の中でも異色の部類に入る一作。
その後、2009年2月21日と6月9日、6月12日にニッポン放送で「ミュージックスカイホリデー2009」(元番組:76年10月~84年4月)の特番が復活したことがあった。この時、パーソナリティーとして滝良子氏が参加。当時のファンを喜ばせたことは記憶に新しい。
尚、近藤照男プロデューサー作品では、アイフル大作戦 19話「東京-網走 同棲時代コンテスト」、26話「東京-ホノルル ビキニの女王大作戦」でクイズ番組の司会者役など本職を活かした役柄を好演されている。
「しまざき由理楽曲」がふんだんに流れるGメン75 62話「深夜放送ジャック」
もうひとつの話題は、劇中、放送局から流れる曲に、しまざき由理さんの曲を多用していることである。
新曲の「追想」のほか使用された曲は「Gメン75 面影」LP盤より流用。こちらも作品を鑑賞する際、ぜひ注目したいポイントである。
劇中挿入歌
※LP「面影」収録曲(作詞:佐藤純弥<佐藤純彌>、作・編曲:菊地俊輔、唄:しまざき由理)
・赤いハイヒール(作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:萩田光雄、唄:太田裕美)
・再会
・別離
・横須賀ストーリー(作詞:阿木燿子、 作曲:宇崎竜童、唄:山口百恵)
・追想
・孤独
・愛の終りの日(作詞:佐藤純弥<佐藤純彌>、作・編曲:菊地俊輔、唄:しまざき由理)※EP「追想」のカップリング曲
・もう一度