Gメン75制作エピソード −今回はA4版週刊誌記事より引用− ☆本放送当時、「週間TVガイド」誌などに作品のあらすじが掲載されていたのは、皆さんご存知かと思います。 作品によっては、あらすじのみならず撮影秘話や面白いエピソードが添えられていたものもありました。 本放送をご覧になられた方には、その時の雰囲気を懐かしんでいただき、ご覧になられたことがない方には 当時の空気を少しでも感じていただけたら・・と思います。 てもとにある資料に基づき、紹介して行きます。末期の方が掲載枠も大きいため順に遡って行く予定です。 全話揃っていませんので、あらかじめお断わりしておきます。(_ _) |
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★★ ↑ No.114 神様も許して下さる筈です・・ ↑ No.117 本当の故郷は、 この海の向こうにある・・・ |
Gメン75 長崎ロケ特集(No,114/117) 日本国内でありながら異国情緒たっぷりの長崎県で大がかりなロケを敢行したGメン75。 前・後編ではなく独立したエピソードで二作とも異なった描写が楽しめる。 1976年7月放送の沖縄編三部作以来の本州脱出ロケ。 長崎編二部作は、国内編初の”蜉蝣(かげろう)”をメイン楽曲に添えたシリーズ。 Gメン75の面白さのひとつに、管轄に縛られないスケールの柔軟性がある。 警察の秘密組織という設定は、舞台を国内外にも違和感なく置くことができるし、 ドラマに深みと幅を持たせることで、自由に作風を選択し変化させることもできる。 この点は、近藤照男プロデューサーの狙いでもあり、1997年1月に発売された週刊テレビ 番組「テレビ史を飾った人気番組の系譜」では次のように語られていた。 ”所轄管内の狭い範囲に縛られることのないGメンにすれば、海外の話なども含めて何でも できる。それで単なる刑事ものにはしなかったのです” (近藤照男) 週刊テレビ番組1月31日号より ◆第一弾 No.114 極秘捜査 赤ちゃん誘拐! (脚本)高久進、西島大(撮影)吉田重業(監督)鷹森立一 (協力)東亜国内航空、ニュー平戸海上ホテル (出演)紀比呂子、高田敏江、森塚敏、八木昌子、平田守、吉岡ひとみ、森大河ほか ★−週刊明星?週刊平凡?・・A4週刊誌記事−より(82年頃) 『Gメン75』の立花警部役も5年目に入った。街中でロケをしていると、若い女性から小 学生まで、あらゆる層のファンが声をかけてくる。 それなのに彼は「僕などが役者として使ってもらえることがいまだに信じられない」と テレる。 そもそも、この道に入ったのがアルバイトとして自由劇場の手伝いをしていたのがきっか けで、彼の言葉を借りれば「ひょんなことから」である。 故郷の長崎に戻って、家業(農業)を継ぐはずだったので、昭和40年に新国劇へ入った ときも家族にはそのことを知らせなかった。 以後まる6年、家とは音信不通が続いた。「役者になったなんて親が知ったら、心配かけ るだけだと思った」そうで、帰郷したのはなんと『Gメン75』の長崎県平戸ロケの帰りだった という。 もっともその前から、お母さんは「せがれによく似たのが(テレビに)出てる」と言っていた。 似てるはずである。当の本人だったのだから。<以下略> ======================================================================== −以下敬称略− ★長崎ロケの第一弾、平戸編。 今回のエピソードの出所は切り抜きのため不明です。 本放送当時、出所を記して保存していなかったためあらかじめお詫び申し上げます。 A4版の雑誌モノクロページに若林豪の写真3カット (【上】・コート姿の豪さん、ポケッ トに手を入れて正面から全身 【中央】・豪さんの表情アップ、口元に無線マイク 【下】・右手を差し出して談笑する豪さんの表情) が掲載されているものです。 ご存知の方がいらっしゃいましたら掲示板でお知らせいただけますと助かります。 尚、中日新聞夕刊には、劇中、教会でお祈りする信者の皆様は地元の方の協力による と記されていた。 人間の生と死を、自身もクリスチャンであった脚本家 故・高久進が西島大と共作で 描写する傑作。この作品はノベルズ2巻にも収録されているが、DVD化はなされていない。 ★週刊TVガイド誌番宣記事 以下の記事は、週刊TVガイド誌のものであるが、九州地方版らしく、自分は初見。 ロケを行った地方は特別編集されている地方版があるのかもしれない。 一部を拡大したもの。 長崎地方の視聴率は、なんと50%を超えるというもの。「キイハンター」モノクロシリーズ で沖縄(当時はアメリカ占領下)へロケした際も現地視聴率は、40%を超えていたと いうから地元人気は相当なものだったことがうかがえる。 このような特別編集版が存在したとなると、北海道や、鳥取、沖縄で大がかりなロケを 敢行した際の地元版も別格扱いで特集されていたことが推測できる。 機会があれば見てみたいもの。 森マリア加入以前からのレギュラーである倉田保昭が新メンバーに協力するという 視点で述べられる記事も珍しい。 −あらすじ− ◆第二弾 No.117 日本降伏32年目の殺人 (脚本)高久進(撮影)吉田重業(監督)鷹森立一 (出演)緑魔子、西田健、加藤嘉、目黒幸子、南原宏治、根岸一正、力石孝ほか (協力)東亜国内航空、長崎県野母崎町観光協会 続く第二弾は、人間の生と死を”戦争”に絡めて描いた傑作。 第二次世界大戦による中国大陸での悲劇が、今もなお尾を引いているという描写が圧巻。 タイの麻薬密輸ルートに絡んだ元日本軍特務機関員の男とその元部下を軸に、 歴史に翻弄され分断された親と子の悲劇的な再会劇。 人間の生と死を見つめたこの二作がDVD化の選別に漏れたのは残念でならない。 Gメン75は、香港カラテアクションや白バイアクション等のイベント作品に注目が集まり がちであるが、単発モノにGメンならではの傑作が隠れている。 ぜひ、次回DVD化がなされた暁には、収録候補に上げてほしいと切に願う。 *両作品はシナリオが手元にあるので、近いうちに本編との検証を行いたいと思います。 −あらすじ−>>当時の番宣記事 |