Gメン75エピソード・ガイド 制作エピソードがない作品はあらすじのみ紹介して行きます。 |
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↑No.78 取り返せると思った拳銃が いつの間にか消えた・・ |
No.78 土曜日の幼稚園ジャック (脚本)池田雄一(撮影)下村和夫(監督)山内柏 (出演)池田秀一、遠藤真理子、平泉征、石山律夫、河合絃司、木村修、谷本小代子ほか この作品は、76年度の中でも一押しの部類に入る傑作。 何が凄いのかというと、草野刑事の極めて人間味あふれる部分が浮き彫りに されている点と、どうしようもない非情な結末につきる。 拳銃を盗まれる失態は、草野刑事のミスというよりは、緊急事態発生に伴う状況 では、いた仕方ないともいえる。その事態を仕掛けた二人組兄弟が計画した 銀行襲撃事件!拳銃を盗まれた事実を黒木警視に報告せず、隠密に解決しようと 都内を奔走するが、草野の意のままにならず、事態は好転しない。 草野の心情を察知した同僚・津坂が協力を申し出るも、思うようにならない現実に 苛立ち、やりようのない心情を津坂にぶつけてしまう草野。 誰しもミスは隠したいと一瞬思うが、秘密警察官・Gメンとて人間。 普段は私的感情を押し込め捜査にあたるGメンだが、泥臭い人間の部分を今回は たっぷり堪能できる異色作になっている。 ようやく糸口をつかみ、拳銃を取り返すことができたと思った瞬間、またしても思い の寄らぬ事態が発生。はじけ飛んだ草野の拳銃が、こんどはどこに滑っていった のかわからず窮地に陥るという展開の上手さ。 終始画面から視聴者を離さない緻密な展開は、池田雄一脚本の面白さとも言える。 都内の高速道路から草野が運転するGメン車が現れるシーン。 この部分の展開が好きである。 菊池俊輔作曲の雄大かつ広がりを感じさせる劇伴を起用した選曲も上手すぎ。 追い詰められた銀行ギャングの一人が、解き放った銃弾の行方は・・・・? 間髪いれず鳴り響くGメン75のテーマ。しかも、間奏から入る構成は、355話中 この一本だけ。 とにかくいろいろ言葉で述べるより、一度見ていただきたい作品である。 ハードボイルドな世界観をじっくり堪能できるはず。 この作品もDVD収録希望のひとつであったが、叶わぬ夢となった。 いつかDVDボックスが再開される際、改めてアンケートを取っていただければ、 一票入れたい作品である。 番宣写真 −あらすじ− |