プロフェッショナル・キイハンター、次の赤いシグナルは・・・


No.60 パラシュート殺人部隊 (69年5月24日放映)
 
脚本・高久進、佐藤肇  撮影・下村和夫  監督・佐藤肇 
 出演者・黒木、啓子、島、ユミ、
風間 / 吹雪一郎
 
主役・風間、吹雪
 梨沙(原良子)、片倉(室田日出男)、友成(宮口二朗)、ニコラス(フランツ・グルーバー)、イワノフ(ロルフ・ジエサー)
 藤岡(中村孝雄)
ほか
 



 
宇宙シーンを背景に芥川隆行氏のナレーションで始まるスペクタル!
 番組放送開始1周年記念作品。静岡県中田島砂丘での大掛かりなロケが敢行された。
 この回より、吹雪一郎(川口浩)がキイハンターのメンバーに加わる。
 尚、オープニングは5人時代のまま。吹雪一郎が「キイハンター」一員になることを極力感じさせ
 ない構成となっている。
 前回に流された今回の予告でも吹雪が加わることには触れられていない為、より一層度肝を
 抜く作品になっている。
 野性的な風間のアクションに、スマートな近代的アクションが加わっての新シリーズ。
 キイハンターたちも初期の私立探偵的な描き方とは異なり、この時期はすっかり国際警察の
 外部団体という秘密捜査機関に衣替えしている。
 シナリオタイトルは「砂漠に殺し屋が降って来る」
 川口氏はNo.27、28の沖縄シリーズ依頼の登場。当時はテロリスト役であったが、今回は二重
 スパイとして、キイハンターの前に立ちふさがる謎の殺し屋役。
 パラシュートで舞い降りるハデな登場シーンが用意されていた。
 実は、彼は潜入したアメリカ連邦捜査局(FBI)秘密捜査官だったという設定。
 
 

 69年といえばアポロ計画による人類初の月面着陸が話題になった年である。
 高度成長期で、宇宙時代を予感させる景気の良い話題で沸きかえっていた時代であった。
 「キイハンター」でも逸早く壮大な宇宙モノをテーマにしたストーリーがお目見えした。
 荒唐無稽な内容であるが、当時らしい<夢>を感じさせてくれる傑作である。

 
<左記画像は、番宣写真より>

 ★以下週刊TVガイド誌記事より引用
 川口は、この番組には以前ゲスト出演した
(*注)こともあり、「新入りの不安はありません。
 ただ一日も早くキイハンターの一員らしくなり、特技を生かしてみんなの期待にこたえたい」と
 言って張りきっている。
 彼は二重スパイとしてパラシュートで舞い降りるという、派手な登場ぶり。
 本作品は、2月から撮影していたが、不順な天候にたたられたり、千葉のケガなどで、やっと
 3ヶ月ぶりで完成したもの。
 今回はヘリコプター、パラシュートが大空に舞い、ジープ、オートバイが砂漠を走り回るという
 アクション巨編。

 

−あらすじ−
宇宙空間で軌道を外れた東欧某国の宇宙衛星・スペクター2号が日本近海に不時着した。
奇跡の生還を果たした宇宙飛行士・イワノフ大佐は記者会見に挑む。
そのニュースを黒木の部屋で見ていた島たちキイハンター。
設立1周年記念のパーティーの日だった。遅れて来た黒木はある情報を国際警察から持って来た。
東欧某国宇宙飛行士・イワノフの身上である。黒木の情報によると、記者会見をしていたイワノフ
は別人だという。某国は宇宙開発を利用し、西側自由陣営の軍事基地の撮影を繰り返していた。
某国の狙いは何か?
イワノフを名乗っていたニュースの男はニコラスという名の飛行士。本物のイワノフはアメリカ連邦
捜査局(FBI)と連絡を取り、東側共産圏からの亡命を計画していた。
一方、FBIはスペクター2号が撮影したフィルムを探していた。その在り処を記したとされる
宇宙切手の存在が明るみに・・・。
だが、FBI秘密捜査官らが潜伏していた日本国内のアジトは、梨沙という女が率いる某国スパイの
手に落ちていた。
風間たちは行動を開始する。そんな風間たちキイハンターの前に謎の殺し屋・吹雪が立ちふさがる。


                                         ☆TOPページへ戻る
                                                                                  

                                         ☆戻る