プロフェッショナル・キイハンター、次の赤いシグナルは・・・
No.34 墓を掘る 殺し屋たち (68年11月23日放映) |
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脚本・佐藤純弥 撮影・下村和夫 監督・佐藤肇 出演者・黒木、啓子、島、風間 / 村岡特別室長 主役・黒木 ゲスト・室田日出男、佐川二郎、春日章良、 キャシイ・ホーラン、シリア・ポール、 武内亨、宇佐美淳也ほか |
☆第二次世界大戦中、日本軍が華僑から 強奪し隠匿した2億ドルの金。 マレー半島での惨劇と戦時中の賠償を 日本政府に要求する組織の存在。 そして黒木の苦い過去が絡んで展開する 社会派ハードボイルド・サスペンス! 高水準なテーマで贈るモノクロ時代の傑作で ある。 人間を悪魔にも変える戦争への痛烈な 問題提起。そして恋人の死に隠された 真相とは・・・?出だしから引き込まれる構成と なっている。 尚、当時人気のシリア・ポール氏がリエ役で ゲスト出演。画面に花を添えている。 インド人を父親に持ち、小学1年の時、松竹映画 「亡命記」で佐田啓二、岸恵子両氏の子供として 出演した経歴を持つ。 今回はユミちゃんがお休み。 後の「アイフル大作戦」No.35沖縄編の原型でも ある作品。 −あらすじ− 第二次世界大戦中の日本軍による略奪に対し、 賠償を求める<血の負債追求委員会>という 組織がマレー半島某国で結成された。 彼らは日本軍が略奪し、埋めた2億ドルを 掘り出そうと現場へ向かったが、射殺された女性 ・ベラの死体を発見する。 しかも二億ドルは何者かに横取りされていた。 そこには日本から派遣された黒木の姿もあった。 2年後、黒木は国際警察・村岡特別室長に 呼び出された。 <血の負債追求委員会>のメンバーだった 孫 英基、陳 英勲、楊 永昌の3人が来日した らしい。村岡は黒木に彼らの来日の目的を探る よう依頼する。 射殺された女・ベラは当時、国際警察特別室 諜報員だった黒木の恋人だった。 彼女はスイス政府から派遣された諜報員でも あった。 黒木は恋人を殺した犯人が来日した3人の 中にいると睨み、真相を追って彼らに近づく ・・・。 |
No.35 花嫁は殺人鬼 (68年11月30日放映) |
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脚本・高久進 撮影・林七郎 監督・小西通雄 出演者・黒木、啓子、島、ユミ、風間 主役・島、ユミ ゲスト・夏圭子、穂積隆信、上野山功一、久保一、 ダニエル・ドウセ、近藤宏ほか |
☆今回は黒木らキイハンターが複数の事件 から国際犯罪を暴くまでの活躍をスリラー・ タッチで描く冬の夜の恐怖活劇。 謎を秘めたままドラマは進み、観るものを惹きつ けて行く。スリリングな構成が実に上手い。 夏目さまの情報によると、この頃のキイハンター は、番組終了テロップの後、<これからの キイハンター>と題して、サブタイトルを5作品 ほどまとめてテロップしていたことがあったそうだ。 また、番組は、女子学生の間でも相当な人気 を誇っていたようで、彼女らのお目当ては、 千葉真一氏、谷隼人氏の華麗な活躍ぶり だったそうである。 −あらすじ− ある大学病院から解剖用の死体が盗まれた。 その事件を内偵すべく、島とユミは研究員として 潜入していた。深夜、ユミは謎の女に襲われ意識 を失ってしまう。夜間巡回をしていた島にも女の 魔の手が迫る。死体を頂戴・・と島に告げた時、 島も襲われた。女には共犯の男がいて、島とユミ が倒れた隙に死体を盗もうとしていた。 女は精神科病棟から逃げた万里子と、脱走を 幇助した岩作という男だった。 万里子はナイフを振るう殺人鬼。 島とユミは、彼女を追跡するが、某国大使館員 とともに古びた洋館に閉じ込められてしまう。 事件の背後には、音波を研究している雨宮博士 の失踪事件とNATO(北大西洋条約機構)の謀略 が絡んでいた・・・。 |