−特別企画− No.117 東京−ホノルル 豚をかついで珍道中 (脚本)池田雄一(撮影)下村和夫(監督)瀬川昌治 (出演)ジェリー藤尾、野添ひとみ、世志凡太、海野かつを、久万里由香、片山滉、団巌、 藤井まゆみ、岡野耕作、篠恵輔、木村修、佐川二郎、菅原壮男、マイク・ダニン (登場レギュラー)黒木、啓子、島、ユミ (主役)島 ☆カラー化により企画された海外ロケ編。(海外ロケは68年の沖縄編に次ぐ第二弾で企画は69年夏) 国際的な大泥棒たちと島との死闘を軽妙なタッチで描く。 ラストの一言が印象的な作品である。 ハワイアン調のBGMも新たに作曲され、以後幾度となく使用される事となった。 EDは名場面からのカットを取り入れる通常のパターンとは異なり、ハワイ・オアフ島のワイキキビーチの 風景やフラダンスのショーの映像から構成されている。 主題歌「非情のライセンス」はなく、ハワイアン・アレンジされたテーマ曲が流された。 協力の航空会社やホテルはクレジットされていない。しかし日本国内のロケ部分では「ホテルマウント 富士」がタイアップしている。 通常、海外ロケとなるとエピソードの大半が現地撮影となるのだが、ハワイでのシーンは序章と終章、 そしてFBIホノルル支局に見たてた建物が何度か登場するシーンのみという異色の海外ロケ。 レギュラーで実際にロケに参加したのは、島竜彦役の谷隼人氏のみ。 特にハワイのシーンを挿入する必然性は感じられない位である。当時ならではの贅沢な制作方法 とも言えるが、大阪万博開催年にもかかわらず国際的な盛り上がりに欠ける海外編であった。 (仮題「ホノルル−東京 豚をかついで珍道中」の方が適したタイトルと思われる。) 前週の予告編も<特報>ではなく、通常の予告編であったが、本編には無いハワイでのカットが ふんだんに使用されている。(ヌアヌパリ、ホノルル郊外の小道、ワイキキで戯れる島と米国人女性 とのシーンなど) また本編ではテロ組織名が<タイガーグローブ>となっているが、予告編では<赤い手袋>という 名になっていた。 当時の「キイハンター新聞」より さきごろ「キハンター」とCMのロケを兼ねてハワイへ行ってきた谷隼人。あちらでもなかなかのプレイ ボーイぶりを発揮したようだ。 柄にも似合わず飛行機に弱い彼は、向こうに着くまでは酔って大苦しみをしたらしいが、着いたとたん に生気を取り戻し、さっそく海へ飛び込んだそうだ。「豪快だったのはハナウマベイ・ビーチだよ。 10メートルぐらいの高い波がドカッと押し寄せるんだ。浜にいても波にさらわれそうでね、スリルがあっ たぜ」 天気にはめぐまれず、行ってるあいだ毎日土砂降りの雨に見舞われたが、「日本の雨とちがって、 すごい勢いで降って、あとはカラッとしちゃうやつだから、気分はバツグンさ」 谷が、いちばん本領を見せるのはやっぱり夜。「レンタカー借りて、毎晩ゴーゴー踊りに行ったんだ。 ヤンキー娘はエネルギッシュでいっしょに踊ってもはりあいがあったなぁ」 ガールフレンドもたくさんできたらしい。彼が日本へ帰る日、飛行場まで送りに来て泣いて別れを 惜しんだカワイコちゃんがいたとか。 それを聞いたら彼、「ヘッヘッへ」と笑って答えず・・・・・・・。 −あらすじ− フランスから腕利きの大泥棒・アルセーヌがハワイへ向った。 世界一周旅行中の某国女王・メリーがホノルルに寄港する情報を得、財宝をくすねようとの魂胆だ。 財宝を狙っているのは、彼だけでなく、3人組の日本人窃盗団もいた。 彼らは本物のメリー女王になりすまし、泥棒行脚を計画していた。その事実を知ったアルセーヌは 彼らを利用しようと企む。 一方、黒木と島は、日本へも寄港予定のあるメリー女王のガードを国際警察から依頼され、 任務をFBI(アメリカ連邦検察局)から引き継ぐ為、ホノルルへ向った。 黒木はニューヨークで、国際的なテロ組織<タイガーグローブ>の本拠を突き止め一網打尽 にする任務も負っていた。 ホノルルでニューヨークへ向う黒木と別れた島に、殺し屋の弾丸が発射された! タイガーグローブの一味はハワイにもいた。 |
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