Gメン75設立の背景 -->


 Gメン75設立における背景は、設定では明確だったが、番組内でその詳細について
 触れられる事はなかった。
 補足説明として、ノベルズ1巻、2巻(ペップ出版刊)のまえがきに記されてあるのみ
 である。番組を見ただけの方は、Gメン75という組織の位置付けが判り難いというのも
 構成上問題である。
 そんな<Gメン75>組織を掘り下げて記録しておきたい。

1.<Gメン>の名称の由来
 
 −Gメン−とは、−GOVERNMENT MEN−(役人)の略称である。
 1933年、ギャングの大物ジョージ・ケリーの隠れ家にFBIが踏み込んだ。
 ケリーは「撃たないでくれ!Gメン!」と叫び、FBIはその時、自分たちがギャング
 の中で<Gメン>と呼ばれている事を知ったという。
 1935年映画「Gメン」のヒットで、Gメンという名称が巷に広まることとなった。

2.<Gメン75>の名称の由来

 さて、番組タイトル「Gメン75」であるが、放送映画出版刊テレビジョンドラマ「キイハンター
 からスーパーポリスまで」(86年発行)によると、当初は、「スナップノーズ」「スーパーカップ」
 「ザ・ハードボイルド」など様々な仮題が考案されていた。
 番組のスケールを国際的な視野にまで広げ、キイハンター以上のヒットをという願いも
 込められ、政府をバックにした組織のドラマに・・ということで「Gメン」というタイトルに
 落ちついたそうである。
 ただ、戦前からのタイトルで新鮮味に欠けたこと。日本テレビ系ですでに「Gメン」という
 刑事ものが存在したことなどから、設立年の75を使用し、<Gメン75>と命名された。

3.<Gメン75>設定・・・

 ペップ出版刊ノベルズ「Gメン75」によると・・・
 <・・・・それは、‘
警察の中の警察’という秘密の任務を持つ‘特別潜入捜査班’であり、
 警視庁と並ぶ新庁舎の中に近代的設備を完備した本部を持っていた。
 何処にも属さず縛られず、あらゆる凶悪犯罪に臨機応変に立ち向かうために組織された
 警視庁捜査一課・黒木警視以下7人の
選り抜き刑事達である。>
 という設定であった。
 この時点では、「Gメン75スペシャル−帰って来た若き獅子たち−」で述べられた設定とは
 異なっていた。当初から<落ちこぼれ警官の再雇用先>という名目での設立ではなかった
 のである。

 No.1「エアポート捜査線」の後の次回予告
 <・・Gメン75は
警視庁から独立してスペシャリスト捜査グループ設立を賭けてアタックする。
 次は・・>。
 No.2「散歩する囚人護送車」でのラスト。黒木警視のセリフ。
 <・・・よくやった。今日からここが俺達の本部だ。
何処にも属さず縛られず、思う存分
 
腐ったやつらの腸を引きずり出す命知らずどもの本拠だ。>
 No.137「78新春大脱獄」での黒幕のセリフ。
 <・・・
警視庁から選ばれた奴ら。それがGメンだ・・・>
 No.245「浴槽の死美人」での黒木のセリフ。
 <・・・これは、
警察の中の警察、Gメンの正式の仕事でもある。(警察の不祥事捜査)>

 どうやら鬼沢警部は、設立時の黒木の階級を<警視正>と言ったことから、組織歴を
 間違って記憶していた可能性が高い。(^^)
 後にGメン組織は鬼沢警部をキャップとする特殊な組織へと再編成され、警察庁内の
 一機関として新たな一歩を踏み出す事になるのである。
 捜査の精鋭集団であることには今も昔も変わらない。

4.Gメン75設立理由

 ペップ出版刊ノベルズ「Gメン75」から要約すると・・・
 1975年、拳銃密輸(ドラマでは麻薬密輸)事件の主役が現職の警部で、マフィア介在の
 事実が判明した。
 ‘マフィア日本上陸’
 一般市民以上に警察内部の動揺は激しく、警察庁は自らの自衛手段として、対国民への
 PRとして<特別潜入捜査班>特設を発表。
 通称<GOVERNMENT MEN=Gメン75>と呼ばれるに至った。
 (No.90「スキー場首吊り殺人事件」では<警視庁特別捜査室>)

 そのメンバーに選ばれたのが事件を解決した黒木を中心とした7人。
 当初は暫定的な特設プロジェクトだったが、黒木は警視総監から同じメンバーで更に
 一つの難事件を解決することを依頼される。
 守備良く解決した後、改めて人選を行ない<Gメン>は正式発足するというもの。
 そして黒木以下6人の秘密警察官が誕生した。
 他の同僚にも身分を明かせないという立場だったが、本部所在地も身分もほとんど
 内外にバレていた。
 小田切警視は本庁に所属し、Gメンに協力する特殊スタッフとなった。

 以後、Gメンは国内外を問わず、犯罪者たちに恐れられる存在となって行く。

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