No.52 豚の生体実験式 (脚本)池田雄一(撮影)吉田重業(監督)小西通雄 (出演)水原麻記、上野山功一、松川勉、平泉征、柴田英子、根上淳ほか ☆一連のシリーズではお馴染みのミステリアスな洋館サスペンス。 脚本は推理タッチで定評のある池田雄一氏。婚約者を殺された女の情念とそれを追う 一条吾郎らの活躍を江戸川乱歩風の妖気漂う推理タッチで描いた異色作。 音楽は同じ東映系のドラマ「江戸川乱歩シリーズ明智小五郎」(現・テレビ東京)のテーマ曲、 BGMより流用。作曲は同じ菊池俊輔氏によるもの。 今回の一条吾郎は、「Gメン75」の津坂刑事を彷彿とさせる雰囲気が興味深い。 事件の謎を追う吾郎の推理、目つきは<津坂真一>そのものである。 Gメン75No.80「暗闇の密室殺人」、No.84「三本指の刑事」と同様の目つきである。 岡本富士太氏は最近の俳優女優にはない、目のアップに耐えられる数少ない俳優と言える。 真相を突き止めようとする表情を表現するならば、彼の右に出る者はいないのでは?と 思えてくる。 桜田局長も今回はコミカル演技は一切無し。 「Gメンの黒木だ!」と叫ばれてもうなづけるほどハードボイルドムード満点の登場シーンの 数々である。 −あらすじ− 立花産業に勤務する健一と明美が社長の祝福を受けて結婚式を挙げた。 その結婚披露宴を兼ねたパーティ会場が爆破され、席上にいたマリが負傷。新郎の健一がその 事故で死亡した。 新婦の明美と、社長の娘・信子は爆発の巻き添えで顔に怪我をし、整形手術を施さねばならない ほど傷ついた。桜田や追出の捜査で、爆発物は、明美のハンドバックに仕掛けられたとの事実 を突き止める。 爆破事件の真相をさぐる為、吾郎は立花産業社長宅に運転手として潜入する。 数日後、退院した信子が帰宅したが、飼っていた猫が異常なほど信子に敵意を表す。 吾郎は、猫の素振りに不信な匂いを感じるが・・・。 |
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