No.31 本物?ニセ物?
       接吻泥棒
    
        (脚本)小山内美江子、泊里仁美(撮影)下村和夫(監督)鷹森立一
        (出演)斎藤美和、フランシスカ・ダフネ、田口計、長沢大、河合絃司、フランク・ジョーンズ、
             トニー・セテラ、ジャン・デュケネほか


 ☆今回は、谷隼人氏の一人二役とクライマックスの桜田アクション、ドラゴン・カラテアクション
 が痛快である。警視庁に留置された中米某国の御曹司を強奪するドラゴン、三平のハデな
 潜入も見物の娯楽大作である。
 そして身分の異なる男女に隠された愛と裏切りと別れの悲劇。
 裕二が資産家の御曹司に似ていた事から、始まったサスペンス。
 御曹司の身代わりとなり、婚約者と向かい合った時のお互いの心理描写、
 裕二の正体に気付いた女と、御曹司への想いを語る女のいじらしさに共感し始めた裕二との
 ふれあい。そしてその末路には・・・。
 資産家の財産を狙う本国グループの暗躍と本当の黒幕の正体が判明するラストまで、
 スリリングなタッチでドラマは進行する。
 ヨットハーバーでの哀愁を漂わせたラストショットはGメンタッチに仕上がっていた。
 それにしても、谷隼人氏をはじめ当時のキャスト、ゲストは表情のアップに耐えうる実力派
 揃いであった。

−あらすじ−
 カリブ海に面した中米某国。その国を代表するような財閥・ポイゾン家の主が毒殺された。
 財産を狙うグループは、世界一周ヨット旅行中の冒険家・トニーことアントニオが日本へ寄港
 することを知り刺客を日本へ向わせた。トニーを生かしておけば財産は相続されてしまう。
 一方、トニーは東京で当面の生活資金を得るべく、所持していた宝石を現金化しようと
 していた。身なりのひどさを怪しんだ宝石店店主は警視庁へ通報。
 追出刑事は宝石強盗容疑で彼を連行し、取調べを開始するが要領を得ない。
 追出はトニーが何と裕二とうりふたつであることに気付く。
 トニーの消息がわからなくなったポイゾン家では本国の葬儀に、どうしてもトニーが必要と
 奔走する。そして、うりふたつの裕二に白羽の矢を立て、本人が見つかるまでの間、
 トニーの身代わりとして本国の葬儀に列席させようと計画する。
 ある日、裕二が地下街を歩いていたところ、すれちがった外国人女性がいきなり弾丸を
 発射してきた!




 私がなぜ殺し屋になったか・・・、
わかる?




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