メン75制作エピソード  
        −今回は「週間TVガイド」誌より要約引用

 ☆本放送当時、「週間TVガイド」誌などに作品のあらすじが掲載されていたのは、皆さんご存知かと思います。
 作品によっては、あらすじのみならず撮影秘話や面白いエピソードが添えられていたものもありました。
 本放送をご覧になられた方には、その時の雰囲気を懐かしんでいただき、ご覧になられたことがない方には
 当時の空気を少しでも感じていただけたら・・と思います。
 てもとにある資料に基づき、紹介して行きます。末期の方が掲載枠も大きいため順に遡って行く予定です。
 全話揃っていませんので、あらかじめお断わりしておきます。(_ _)



  
 
↑銀行強盗団と繋がる
  国際シンジケートを
 
 暴け!
  

 
 

 No.2 散歩する囚人護送車 
        (脚本)小山内美江子(撮影)下村和夫(監督)山口和彦
        (出演)大門正明、大塚道子、五味龍太郎、上野山功一、山田光一、苅谷俊介ほか


 
 
★当時の新聞記事(中国地方−出典不明/写真は東京湾でのアクションシーン)

 ★冒険をどうぞ!ただし、人畜無害です
 −週刊TVガイド・試写室プレビューより−

 
<記事内容>
 せめて土曜日の夜ぐらい、何かが起こってほしい。その何かがなんであろうともと期待
 しながら結局は何も起こらない。
 だが、フィクションの世界のヒーローやヒロインたちの冒険を、疑似体験することだけは
 できる。
 「キイハンター」にはじまったこの時間帯、冒険好きだが、冒険にめぐりあえない善良(?)
 な市民たちをうまくトリコにした。
 さて、「Gメン75」である。黒いソフトの丹波哲郎をキャップに、紅一点の藤田美保子まで、
 いずれもひとクセありそうな連中が、職業とはいえ、何を好んで火中の栗を拾おうとする
 のか?弾むようなテンポ、流れるような画面はそんな疑問を感じるスキもあたえない。
 今回のGメンの相手は、連続銀行強盗団。後半の山中での筋の運びなどは、往年の
 「銀嶺の果て」(黒沢明脚本、谷口千吉監督)を思わせるものがある。
 カメラ・アングルのバタくささといい、カー・アクション、モノレール・ジャック(先週放送分)
 など制作テクニックは、この種のものとしてはいい線だ。
 仕掛花火よろしく娯楽作品として楽しめる。

 
 
★記事下には当時のドラマ視聴率ベストテンが記載されてある。
  ちなみに上位から・・・@水色の時(43.6%)A太陽にほえろ!(26.4%)B水戸黄門(26.4%)
  Cおそば屋ケンちゃん(25.0%)D元禄太平記(24.5%)E寺内貫太郎一家2(24.1%)
  Fはじめまして(20.1%)Gたんぽぽ(20.0%)Hちんどんどん(18.5%)I破れ傘刀舟・悪人狩り
  (17.3%)<75年5月12日〜18日ビデオリサーチ関東地区調べ>

  『バーディー大作戦』最終回は関東地区では圏外であった。 

 
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★警察の中の警察・Gメン75設立を賭けての大捜査網。
 今回で初めて<Gメン>となる黒木以下6人の捜査官。そして警視庁の小田切警視が
 力を貸すという設定で<Gメン75>が誕生するというエピソード。
 但し、本編ではGメン設立理由が述べられておらず、黒木ボスのセリフ「よくやった・・・。
 今日からここが俺たちの本部だ。何処にも属さず縛られず、思う存分腐った奴らの腸を
 引きずり出す命知らずどもの本拠だ・・。」のセリフのみしかない。

 前回第一話終了後の予告編で、”Gメン75は警視庁から独立し、スペシャリスト捜査グル
 ープ設立を賭けてアタックする”とナレーションされなければ設立理由はわからずじまい。
 やはり冒頭、黒木ボスのナレーションで”我々6人は警察庁の極秘指令を受け、ある事件
 を追っていた。この事件を解決することが「警察の中の警察、特別潜入捜査班」を設立
 するための条件であった・・・云々”位の説明があれば、、と悔やまれてならない。
 エピソードガイドでのあらすじに、ノベルズから拾い出した組織設立理由を織り交ぜて記録
 しておきたい。

 さて、上記文は制作エピソードではないが、番組スタート当時の空気が伝わってくる貴重
 な感想であり、あえて全文紹介させていただくことにした。(作者:記載がなく不明)
 いきなり路線変更すると、視聴者が離れてしまうのでは・・という意見がスタッフの間で囁か
 れたのだろうか。
 作品の雰囲気は、リニューアルしたとはいえ、まだまだ過去の作風を引きずっており、
 荒唐無稽な設定、冒険活劇を中心とした「キイハンター」路線を踏襲していた。

 キイハンターでもお馴染みのアロー牧場でのアクションシーンは作風が確立していない
 時期のGメン75が堪能できる。
 革ジャン姿の関屋警部補は「島ちゃん」を彷彿とさせる。
 草野刑事は「ドラゴン」、津坂刑事は「吾郎」、山田刑事も「ドデカ」の雰囲気を漂わせてい
 る。そして黒木警視も、まだまだバーディの「桜田局長」から抜け出せていないのである。
 全372話(75&82)の<Gメンシリーズ>の中では異色作。


 

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