プロフェッショナル・キイハンター、次の赤いシグナルは・・・
No.81 花模様の死刑台 (69年10月18日放映) |
|
脚本・高久進 撮影・佐々木祐二 監督・小西通雄 出演者・黒木、啓子、吹雪、島、ユミ 主役・島、ユミ ゲスト・早川保、弓恵子、江角英明、中井啓輔、 宮口二朗、ロルフ・ジェーサーほか |
☆某国諜報機関壊滅の鍵であるマイクロフィルムを 巡ってスパイとキイハンターのスリリングな攻防戦。 捕らわれの身となった島とユミちゃんの運命や いかに・・?クライマックスのどんでん返し、ボスの ガン・アクションなどが見所。 暗殺犯人に仕立て上げられた島と諜報機関の死闘 をハードボイルド・タッチで描く。 ヘッドライトの光が揺れる深夜の都心ロケは近藤 照男氏のドラマならではの幻想的な描写で美しい。 この頃のボスは半袖丸首シャツというラフなスタイル が多いが、黒ソフトに黒スーツの正装で闘ってほしい と思うのは私だけだろうか? 冒頭のリトリバ大使館は東映撮影所内のスタッフ・ ルームがある建物。Gメン75でも警察官の寮として 何度か撮影された場所である。 深夜、銃弾の雨の中を逃走するロバートのシーンも 東映撮影所敷地内。倉庫のような建物は劇中のセッ トがある場所。 −あらすじ− 西側某国大使館のロバート書記官は東側某国の スパイ組織に買収され本国の機密書類を売り渡し ていた。 そのことを大使館側に気づかれたロバートは、 スパイ組織に暗殺されそうになる。 自分の命を守ってくれたらスパイの顔を写したマイ クロフィルムを渡す・・とキイハンターに保護を求めて きた。 黒木らの留守中、連絡を受けた島はロバートが指定 する公園へと向かう。一方、入れ違いで帰って来た ユミも島の後を追って公園へ。 そこでロバートを探す島にエンゼルと名乗る女性が 近づいて来た。 その頃、スパイ組織は島をロバート暗殺犯人に 仕立て上げようと考えていた。 計画通りロバートは暗殺され、島は追われる身と なる。黒木は島が持っていたエンゼルの口紅に わずかな望みを賭けて、罠を仕掛けるが・・・。 |
No.82 暗殺航路に 進路をとれ (69年10月25日放映) |
|
脚本・高久進 撮影・佐々木祐二 監督・若林 幹 出演者・黒木、啓子、吹雪、ユミ 主役・黒木、吹雪、啓子、ユミ ゲスト・田村奈巳、ハロルド・コンウェイ、川合伸旺、 丹羽又三郎、中原弘二、ミスター珍、 ギデオン・カダリほか |
☆プロデューサーは近藤照男氏のみ。 誘拐監禁された博士を救出する黒木らキイハンター の活躍を4時間のタイムリミットでスリリングに描く。 宇宙開発を巡る東側某国と西側の大国との国家的 な陰謀を暴いて行く。 69年といえばアメリカのアポロ計画による人類初の 月面着陸が話題になった年。キイハンターも世相を 反映。東西冷戦時代らしく、今回も東と西のスパイが 暗躍する国家的なサスペンス。フィクションとはいえ、 当時は”スパイ”も身近に感じるほどリアリティさが あった時代。 この頃のキイハンターはもう私立探偵的な描き方で はなく国際警察の秘密捜査機関ということを全面に 押し出している。 黒木らが仕掛ける極秘救出作戦と東側諜報機関 との緊迫した死闘が見物。 −あらすじ− 東側某国の豪華客船・ウラジミル号が突然、横浜 に寄航した。翌日、来日中のアメリカ人科学者・ ボーマン博士が通訳の亜紀とともに誘拐された。 博士は宇宙ロケットの権威。某国が自国の宇宙開発 に博士を利用しようと計画した事件だった。 誘拐犯人は東側某国に雇われた中津というプロの 暗殺者。 黒木らは博士がウラジミル号に監禁されたことを 突き止め救出作戦を開始する。 出航までの残り時間はあと4時間。 黒木の発案で、博士を擬似伝染病患者として連れ 出す計画を企てる。 黒木の密命を受けた吹雪は、薬を携え積荷に身を 隠して潜伏。しかし船内は東側の諜報部員で固め られていた。 吹雪は船内の調理室に潜入し、博士の食事に擬似 症状が出る薬を混入した。 一方、医者に化けた啓子とユミは船内に潜り込む ことに成功。しかし監視カメラで思うように動きが 取れない。しかも意外な人物が敵側のスパイとして 正体を現し・・・。 |