No.191 死刑台三歩前 
      私を抱いて! 
  
                (脚本)池田悦子、池田雄一(撮影)瀬尾修(監督)佐藤肇
                (出演)岡田真澄、弓恵子、南原宏治、佐々木功、藤木孝、
                     フランク・ジョーンズ、小塚十紀雄、河合弦司、林宏、比良元高、
                     五野上力                    
                (登場レギュラー)
啓子、吹雪、島、ユミ/小田切 
             
(主役)小田切


 ☆動乱の某国政府内に暗躍する謀略。その渦中に巻き込まれた日本人医師と
 その恋人の悲劇。無実の罪で処刑された恋人の復讐に立ち上がる女性の愛を
 ハードボイルドタッチで描く国家サスペンス。
 1970年といえば、ベトナムをはじめヨルダン、チャド、カンボジア、北アイルランド等
 で内戦や紛争が巻き起こっていた時代。そんな時代背景をヒントに描かれた反戦
 モノ。作品の冒頭、動乱の地で働く範子の戸惑いは、当時の情勢への問題提議と
 なって視聴者に刻み込まれたことであろう。
 クライマックスまでの展開には少々無理があるが、キイハンターならではの無国籍
 タッチが堪能できる。黒木ボスや村岡特別室長の出演があれば尚画面が引き締
 まったと思う。 
  
−あらすじ− 
 1970年動乱の某国・サルビアで赤十字から派遣されていた日本人医師・児玉が
 スパイ容疑で軍部に逮捕され処刑されようとしていた。国際警察特別室の小田切
 は一国の一方的な取調べで刑が確定する現実の中に真実がゆがめられている
 のではと疑い、単身サルビアへ飛んだ。
 軍部の監視下に置かれた小田切は、戦火を潜り抜け処刑現場へ到着したとき、
 すでに刑は執行されたあとだった。児玉は公開処刑されたが恋人の範子は刑を
 免れた。
 一年後、日本に帰国した範子のもとを訪ねた小田切と島は、生きる力を失った
 彼女の姿を見て心が痛む。その範子のもとへ国連軍将校・ホフマンがやって来た。
 死んだ児玉はホフマン中尉によってスパイの嫌疑がかけられたことを範子は
 知らない。ホフマンは児玉から範子を奪おうとしてスパイ容疑をかけ処刑に持ち
 込んだのだった。範子はそのことを参謀長から聞かされ愕然とする。
 一方、島は日本で武器取引の為来日したサルビア解放軍ゲリラをマークしていた。
 
    



 無実の罪を晴らしてやる!
            



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