No.123 私たちは 死にたくない (脚本)佐藤純弥(撮影)下村和夫(監督)村山新治 (出演)山本耕一、田村奈巳、宮川和子、北原義郎、佐竹明夫、 杉 裕之ほか (登場レギュラー)啓子、ユミ、風間 (主役)啓子 ☆「キイハンター」の登場人物全9名の内、3名しか登場しなかった作品。 しかも啓子以外は2〜3シーンのみという津川啓子孤軍奮闘の密室サスペンス。 アクションよりも犯人探し、謎解き・・とミステリーファンを唸らせる展開が見所となっている が、リアリティは一切無視。どちらかというと明智小五郎タッチの展開に古典的推理劇の 雰囲気が感じられる。 国際捜査専門の秘密捜査機関・キイハンターが、今回は一企業内の犯罪に巻きこまれて 行く異色作でもある。 自分を何度も殺そうとした真犯人を突きとめる為、動機のある者を一室に集めるという 疑心暗鬼な男が主役。しかし一時間おきにしか部屋に来ず、その間、集められた人間 たちに抵抗作戦を試みる時間すら与えてしまうというお間抜けさ。喜劇ではないが、 このあたりはGメン75No.10「大空の身代金」の緒形信男に匹敵すると思われる。(^^) さて、突込みどころは多いが、番組は「キイハンター」なので多目にみることとして、 一室に集められた男女の剥き出しにされる深層心理は見応えがある。 そして心の奥底に潜む人間の醜さ、その中で明かになる事件の背景までの展開が 面白い。 後の「アイフル」「バーディ」やGメン75No.242「美女たちの密室殺人」に通じる作品でも ある。 −あらすじ− 深夜、啓子は踏切近くで自動車の自損事故で傷ついた男・鮎川を発見し、病院まで 連れていった。鮎川は何かに脅えていた。 ある日、赤坂で鮎川と偶然再会した啓子は、勧められるまま食事をしたが睡眠薬が 仕込まれていたことに気づかず、拉致される。啓子を乗せた車は狭山湖畔の山荘に 向っていた。そこにはすでに6名の男女が監禁されていた。 鮎川の妻、鮎川が経営する企業の社員、役員たちだ。鮎川は、この中に自分を何度も 殺そうとした犯人がいると言う。24時間以内に真相を突きとめようとしていた。 啓子は、なぜ鮎川が狙われているのかを探ろうとするが、その密室内で、鮎川が知ら ないうちに殺人事件が発生する。 |
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