No.119 殺人免許証 貸します (脚本)池田雄一(撮影)東光一(監督)山内柏 (出演)宍戸錠、太刀川寛、服部マリ、藤山浩二、小林千枝、団巌、 上田忠好ほか (登場レギュラー)啓子、島、ユミ、風間 (主役)啓子 ☆前半はスリルとサスペンスの密室劇。 怪しげな絵描きの隣人、隠れた部屋から出てきた大量の死体、クローゼットからの脱出、 マンションのバルコニー伝いの逃走・・と次から次へと危機が訪れる手に汗握る展開は、 今見ても十分楽しめる。小学生だった当時の私は、おっかなびっくり身を低くしながら 見たのを昨日の出来事のように覚えている。 後半は、登場人物の正体が徐々に判明するのだが、これは緻密に計算された池田雄一 脚本の真骨頂発揮といったところであろうか。 意外性に富んだドラマ展開を存分に楽しめる作品である。 近藤照男プロデュース作品には、よく画家や芸術家が登場するが、美術担当出身の 氏の芸術への思いを感じてしまう。 70年代ならではの鮮やかな原色のインテリア、啓子さんのファッション、マフィア発祥の 歴史をとくとくと語るユミちゃんも見所である。 −あらすじ− 数ヶ月前に起こったエレベーター女性殺人事件は警視庁の捜査にも関わらず解決をみて いなかった。風間らは殺しにマフィアが絡んでいることをつきとめる。 マフィア日本上陸を食い止めるべく、事件の捜査を担当することになったキイハンター。 殺しの現場のマンションに何かがあるとにらんだ啓子は、被害者の姉を装って部屋を 借りる。だが、隣人のゴローという奇妙な芸術家が不審な行動を見せる。 ある時、ゴローの部屋から女性の悲鳴を聞いた啓子は、現場にかけつけるが、管理人 に制止される。 ますます怪しいと睨んだ啓子は再度、部屋に潜入を試みるが、部屋のクローゼットから 管理人をはじめ、数体の死体が出てきた。 管理人は保険調査員の身分証明書を所持していた。そこへマフィアが戻って来た。 やはりゴローはマフィアの一味なのか? とっさにクローゼットに身を隠した啓子は、日本社会の重要人物を篭絡し、見方に つけはじめたマフィアの報告を聞いてしまう。 そしてイタリア語で指令が下った内容は、啓子殺害指令だった。 啓子の潜入捜査はバレていたのだ・・・。部屋から脱出する機会を覗うが・・・。 |
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