草野刑事 | ||
☆倉田Gメン75というイメージが強い最もアクション派だったGメンである。 香港カラテ編でのクンフーアクションは有名であるが、No.5「純金の死体」での カーアクションや No.193、194の北海道での雪原アクション、No.191「女子大寮の裏窓」 での冬の富士五湖に飛びこむという体当りアクションも忘れられない。 役名は草野泰明であるが、No.31「男と女のいる特急便」では草野健一であった。 元捜査四課所属の捜査官。 一時期、警視庁交通機動隊に所属していたこともあった。(No.69「ヒキ逃げ白バイ警官」) No.1「エアポート捜査線」より登場。 初回から暴走するバスに飛び移るという度肝を抜くアクションを披露してくれた。 マフィアが介在する麻薬密輸ルート摘発で出遭った関屋、津坂、山田、圭子らとともに No.2「散歩する囚人護送車」での事件解決後、Gメンに抜擢される。 空気必殺拳の達人で、初期は毎回荒技を振るう姿が見られた。 口よりも手が先に出てしまうこともしばしばで、取調中に関節外しなる技を披露したこと もあった。(No.9「ニセ関屋警部補」) 広東語、北京語、英語にも精通した国際性も魅力である。 女性と子供に弱い一面があり、初期は感情を押さえきれない情熱的な面がよく描かれた。 沈着冷静な津坂とは対照的な性格付けが見られたのはNo.78「土曜日の幼稚園ジャック」。 盗まれた自分の拳銃が火を吹き、焦りと責任感の間に揺れ動く姿。 その人間臭さににスーパーヒーローではない親しみを感じたものだった。 徐々に内面的な落ちつきも出てきて、やりきれない現実に直面したときの哀しみをこらえる ようなハードボイルドな表情に<Gメン>を感じ、回を重ねる毎に番組の中での存在感が より増すこととなった。 No.17「死刑実験室」では、教師だった父親が殺されたエピソードが描かれたが、 No.201「Gメン対香港カラテ軍団」では第二次世界大戦中、中国で生き別れた日本人の 父がいたことが判明。 しかし、彼も育ての親で、生みの親は実は日本軍に殺された名もない中国人だった。 草野刑事の本名は<汪雲龍>ということも後編で判明する。 日本では福島県で育ったという設定である。 兄・草野正治がいたが、上京の際、爆破事件の巻き添えで死亡。 (No.134「移動交番爆破事件」) No.127「マカオの殺し屋」では彼にほのかな想いを寄せる女医も登場したが、組織の手で 射殺されてしまった。 No.194「銀嶺を行く網走脱獄囚」では、過去心惹かれた女性が登場するが、自分の想いを 秘めたまま北海道の天幕駅で別れることになる。 波瀾万丈な人生を歩んだレギュラーの中では彼の人生はトップかもしれない。 No.202「Gメン対香港カラテ軍団PART2」で中国の難民の為に生きる道を選び、香港で 立花警部、山田刑事、中屋刑事に辞意を伝え、Gメンを去る。 |